海外FX業者に限らず、FX業者を選ぶときは「スプレッド」を重視される方が多いのではないでしょうか。国内のFX業者では、競うように低スプレッドを提供していますよね。
一方、海外FX業者で、国内FXほどスプレッドが狭い会社は多くありません。むしろ、ほとんどの海外FX業者は、国内FXよりもスプレッドが広い傾向にあります。それでも海外FXユーザーが多いのはハイレバレッジやゼロカット、ボーナスや取引の透明性など、国内FX以上のメリットがあるからと言えますね。
そんなトレーダーにとってのメリットが多い海外FX業者ですが、やはり業者ごとのスプレッドの差は気になる部分ですし、業者選びの指標のひとつにしている人も多いと思います。中には低スプレッドを提供している業者や、同じFX業者でも口座タイプによってスプレッドが異なるということもありますね。
そこで今回は、主要海外FX業者のスプレッドについて、通貨ペア/口座別に比較・解説していきたいと思います。
スプレッドについて
海外FXのスプレッド概要
トレードを始めて間もない人の中には「FX業者のホームページに売買手数料無料と書かれているけれど、ほんとかな」と思う人もいるかもしれませんね。確かにFX業者のホームページによると、ほとんどの口座タイプで取引手数料無料となっています。
しかし、FX業者は何かで利益を出さないと会社を運営できません。FX取引には「スプレッド」という仕組みがあり、これがFX業者の利益となっています。では、順番に説明していきましょう。
スプレッド解説
上の画像はMT4の「気配値表示」という画面です。ここには通貨ペアごとに売買価格が表示されていますね。この「売値と買値の差」を「スプレッド」と呼び、これがトレーダーが負担するコスト=FX業者に対する実質上の手数料となっています。
スプレッドはFX業者によって大きく違うこともあり、狭い業者もあればそうでない業者もあります。ただし注意したいのは、必ずしも単純にスプレッドが狭い=優良な業者ではないということ。海外FX業者の主な収益源は「スプレッド」ですので、それが少ないと、例えば豪華なボーナスがないなどサービスが限定される場合があります。
よくスプレッドが狭い=お得な会社と判断する方もいますが、一概には言い切れないということですね。海外FX業者に求めるサービスとFX業者が提供しているサービスを比較して、自分に合った海外FX業者を選ぶようにしましょう。
固定スプレッドと変動スプレッドについて
海外FX業者には2種類のスプレッドが存在します。時間帯や市場取引量によって変化する変動スプレッド。そして、国内FX業者と同じ固定スプレッドを採用している場合です。
多くの海外FX業者は一般的に変動スプレッドを採用していますが、中には固定スプレッドを採用している会社もあります。結論から言うと、どちらも長所・短所があり、トレードスタイルのタイプによってどちらが有利か異なってきます。
固定スプレッドと変動スプレッドの定義は以下のとおりです。
変動スプレッド | 絶えずスプレッドが変化するが、一定の幅を前後する |
---|---|
固定スプレッド | スプレッドは常に一定で変動しない |
固定スプレッドであっても、経済指標発表直後や要人発言によって突然スプレッドが大きく開いてしまうことがありますので注意しましょう。
では、変動スプレッドと固定スプレッドをどのように比較するのか。変動スプレッドには最大値、最小値がありますがおおよそどれぐらいの幅を配信しているかを知る必要があります。つまり、変動スプレッドの平均値と固定スプレッドの幅を比較すればよいというわけですね。
スプレッドが狭いECN口座は別途取引手数料が発生
海外FXのホームページを見てみると、同じ会社でも様々な「口座タイプ」があることに気が付くのではないでしょうか。これは国内FXではあまり見かけないパターンですね。口座タイプには大きく分けると2種類あり、「ECN口座」と「STP口座」に分かれます。
STP口座とECN口座の違いをスプレッドに注目してまとめると以下のようになります。
STP口座 | スプレッドに業者手数料が含まれている口座 (取引手数料無料と記載されている) |
---|---|
ECN口座 | スプレッドが極狭(0.0Pips~)だが、取引毎に別途取引手数料が徴収される |
STP口座とECN口座はそれぞれ海外業者によって呼び名が異なることもあります。例えば最もメジャーな海外FX業者であるXMでは、スタンダード口座がSTP口座、Zero口座がECN口座となりますね。海外FXの口座開設をする場合は、それぞれのメリット・デメリットを把握した上で、自分にとってどちらが良いかを決める必要があります。
STPとECNの違いやそれぞれの特徴、メリット・デメリットについては下記の記事にまとめています。
海外FX業者各社のECN口座の取引手数料比較はこちらをどうぞ。
XMのスタンダード口座やZero口座など、口座タイプについての解説やメリット・デメリットについては下記をどうぞ。
取引コストの安い有名海外FX業者上位5社の口座タイプと名称をまとめると以下の表のようになりますね。
STP口座とECN口座例
海外FX業者 | STP口座 | ECN口座 |
---|---|---|
XM | スタンダード口座/マイクロ口座 | XM Zero口座 |
TitanFX | スタンダード口座 | ブレード口座 |
Axiory | スタンダード口座 | ナノスプレッド口座 |
FBS | スタンダード口座 | ECN口座 |
Tradeview | スタンダード口座 | ILC口座 |
上記の表を見てみると、一般的に、スタンダード口座=STP口座となっているケースが多いですね。
ECNのスプレッドは0.0pips~となっていますが、実際は取引手数料が発生するため、「スプレッド+取引手数料=実質コスト」となります。
例)ECN口座の手数料計算方法
0.2pipsのEUR/USD(手数料往復6ドル/1Lot(10万通貨))の場合
0.2pips+0.6pips(6ドル)=0.8pips分が実質上のコスト
変動制スプレッドを採用しているECN口座の場合は、実質コストがどれだけになるかを計算してから比較しないと正しい結論が出せない点は注意が必要です。
スキャルピングトレーダーは特にスプレッド、取引コストが気になる部分だと思います。海外FXを利用したスキャルピングのポイントやメリット、注意点などについては下記の記事にまとめていますので、よければこちらも合わせて参考にしてください。
また海外FXでスキャルピングをする際に重視すべきポイントやおすすめ業者は下記に詳しくまとめています。
STP口座には低スプレッドの口座タイプもある
ここまで、多くの海外FXでは、注文方式と口座タイプには以下のような関係があることを見てきましたね。
- STP口座=スプレッドが平均的な口座タイプ(スタンダード口座などが代表的。取引手数料は不要)
- ECN口座=スプレッドの狭い口座タイプ(ただし取引手数料は必要)
しかし最近では、STP方式などを採用しながらもスプレッドの狭い口座タイプを提供する海外FX業者も出てきているので、代表的な3社をご紹介したいと思います。
- XM (KIWAMI極口座)
- FXGT (プロ口座)
- Exness (プロ口座)
こうした口座タイプでは、取引手数料は不要にも関わらず、主要通貨ペアで0.6pips前後の低スプレッドで取引することが可能。しかし、多くの低スプレッド口座と同様に、入金ボーナスのようなキャンペーンには対応していません。
このように、海外FX業界では新しいコスト体系の口座タイプも登場してきているので、自分に合った口座タイプを選択する際には検討してみてはいかがでしょうか。
時間帯によってスプレッドが縮小・拡大する変動スプレッド
スプレッドはインターバンク市場の銀行が、取引量などに応じて決定しています。STP口座の場合はインターバンク市場のスプレッドに業者側のスプレッドを上乗せして、わたしたちに提示しているというわけですね。
ちなみにECN口座の場合はインターバンク市場のスプレッドが直接提示されるということになります。
スプレッドと取引量には以下のような関係が存在しています。
市場の取引量が大きくなる⇔スプレッドが狭くなる
市場の取引量が少なくなる⇔スプレッドが広くなる
つまり、市場の取引量とスプレッドは反比例の関係といえますね。
FXは原則平日5日間、24時間取引ができます。日付が変わって最初に開く市場はウェリントン市場(ニュージーランド市場)で、その後、シドニー、東京、シンガポール、ロンドン、ニューヨーク市場と順番に外国為替市場が開いていくため、24時間世界のどこかの市場が開いていることになりますね。
しかし、時間帯によっては取引量が極端に少なくなったり、多くなったりと時間帯の特徴があります。その中でも特に重要なのがロンドン市場とNY市場。なんと取引量の50%以上を占めています。
この2つの市場が重なる時間帯は最もトレーダーが多く参加し、最も取引量が多い時間帯=スプレッドが狭くなる時間帯というわけですね。これは日本時間では22:00~2:00(夏時間:21:00~1:00)となり、経済指標も多く値動きがとても活発になる時間帯です。
世界の外国為替市場の時間帯を以下の図にまとめてみました。
世界の外国為替市場
ロンドン市場とNY市場の重なる時間帯が、最も取引量がピークになり、スプレッドも最小値に近くなります。(経済指標発表時・要人発言などがあった場合を除く)
一方、東京・ロンドン・NY市場がすべて閉まっている日本時間5:00~8:00頃は取引参加者が非常に少なく、取引量も少ないため、スプレッドが通常平均値を大きく上回るということになります。
取引ごとに発生するキャッシュバック=スプレッドの縮小
海外FX業者の中には取引ごとにキャッシュバックを用意しているブローカーもあります。このキャッシュバックは1lotの取引に応じて特定の金額がトレーダーに還元されますので、スプレッドとして捉えることもできますね。
例えばXMであれば、XMポイントという形で1lotの取引ごとに最大6.6ドル相当のキャッシュバックボーナスが獲得できます。これをpips換算すれば0.66pipsとなりますので、スプレッドが表示されている値よりも066pips狭いものとして捉えることができるというわけです。
同様にFBSもキャッシュバックを実施していますが、こちらの場合は通貨ペアごとにキャッシュバック率が異なり、最大で15ドル相当。つまり1.5pipsほどスプレッドが狭い状態で取引できると考えることができ、これはかなりスプレッドの圧縮効果があるのではないでしょうか。
そう考えると、スプレッドが広めと考えているブローカーでも、実際はより少ない取引コストでトレードできていることになります。スプレッドが直接狭くなるわけではありませんが、各業者のスプレッドなどを比較する場合は、このキャッシュバックについても考慮すべきと言えるでしょう。
取引コストの安い主要海外FX業者一覧とスプレッド徹底比較
まずは主要な各海外FX業者のうち、スプレッドが狭い上位5社をピックアップし、各口座タイプごとにどのようになっているかを紹介したいと思います。また、後半では通貨ペア別の平均スプレッドを各業者間で比較していきます。
主要海外FX業者の口座別スプレッド徹底比較
XM
まず最初は日本人トレーダーの中でも抜群の人気を誇っているXMです。XMには3種類の口座タイプがありますが、すべて変動スプレッド制となっています。では、それぞれの口座を見ていきましょう。
XMスタンダード口座・マイクロ口座
もともとXMのスタンダード口座はスプレッドが広めに設定されており、特に朝の取引量が少なくなる時間帯はスプレッドが広くなります。XMはボーナスが豊富なので、その分スプレッドが広めになっているのかもしれませんね。ちなみにスタンダード口座とマイクロ口座は最小取引量の違いのみで、スプレッドなどは全く同じです。
KIWAMI極口座
KIWAMI極口座は、2022年10月にリリースされたXMの中では比較的新しい口座タイプ。最大の特徴は、主要通貨ペアで0.7pips程度の低スプレッドでありながら、取引手数料は不要である点でしょう。実質的な取引コストを比べた場合、XMの中で最も低コスト取引が可能となっています。
さらにKIWAMI極口座は、主要通貨ペアとゴールド・シルバーの取引ではスワップフリーとなっているため、スキャルピングからスイングトレードまで、あらゆるトレードに対応できるスペックを備えていると言えますね。
XM Zero口座同様に入金ボーナスとロイヤリティプログラムには非対応ですが、新しいタイプの低スプレッド口座として注目されています。
XM Zero口座
XM Zero口座はECN口座となるため、スプレッドに取引手数料は含まれていません。そのためスタンダード口座などに比べるとスプレッドは狭くなります。
しかしECN口座は取引毎に手数料が発生するため、スタンダード口座などと比較する際にはスプレッドと取引手数料を加味した実質上の取引コストを計算しなければいけませんね。
口座別スプレッド比較
口座タイプごとの取引コストをまとめると以下の表のようになります。
通貨ペア | スタンダード口座※1 | KIWAMI極口座 | XM Zero口座※2 |
---|---|---|---|
USDJPY | 1.6pips(1pips) | 0.7pips | 0.1pips(1.1pips) |
EURJPY | 2.3pips(1.8pips) | 1.2pips | 0.4pips(1.4pips) |
GBPJPY | 3.6pips(3pips) | 1.4pips | 1.2pips(2.2pips) |
AUDJPY | 3.3pips(2.7pips) | 1.3pips | 1.2pips(2.2pips) |
EURUSD | 1.7pips(1.1pips) | 0.7pips | 0.1pips(1.1pips) |
GBPUSD | 2.1pips(1.5pips) | 0.7pips | 0.2pips(1.2pips) |
※1.カッコ内はロイヤリティプログラムによってボーナス還元(0.6pipsとして計算)した場合の実質的なスプレッド
※2.カッコ内は取引手数料(1pipsとして計算)を含む実質的なスプレッド
取引コストだけを比べれば、今回比較した全ての通貨ペアでKIWAMI極口座のスプレッドが狭いことがわかります。ただし、同じ低スプレッド口座であるXM Zero口座は、より透明性や約定力が高いとされるECN方式による口座タイプなので、単純に比較はできない点は考慮すべきでしょう。
スタンダード口座でも、ロイヤリティプログラムを使ったボーナス還元を行なった場合、実質的なスプレッドは抑えられることがわかります。その他、豊富な入金ボーナスを利用できるのもスタンダード口座やマイクロ口座の魅力ですね。
注意点としては、低スプレッドの2口座タイプ(KIWAMI極口座・XM Zero口座)が対応しているのは、口座開設ボーナスのみであること。そのため、XMの豊富なボーナスキャンペーンに魅力を感じる人は、スタンダード口座がおすすめです。より低スプレッド取引を行いたい場合は、KIWAMI極口座やXM Zero口座を追加開設してはいかがでしょうか。
XMの特徴や評判、メリット・デメリットについては下記の記事に詳細をまとめています。
XMの口座タイプの違いやそれぞれの特徴などについては下記をどうぞ。
XMのスプレッドについては下記で詳細に解説しています。
XMの口座解説手順や有効化の方法は下記にまとめています。
Axiory
Axioryはボーナスなどはあまりないものの、圧倒的な低スプレッドと高い約定能力、整った日本語環境などを備えており、日本人トレーダーから根強い人気を集めている海外FX業者です。
スタンダード口座
STP方式でMT4とcTrader、2つのプラットフォームを提供しており、取引手数料は無料(スプレッドに含まれている)。初心者トレーダーからプロトレーダーまで幅広く使え、スイングトレードや中長期トレードに適しています。もちろんMT4で自動売買を行うことも可能となっています。基本的にスタンダード口座とナノスプレッド口座の違いはSTP方式かECN方式かの違いです。
ナノスプレッド口座
ECN方式で極狭のスプレッドですが若干の取引手数料が発生する口座です。業界最安値クラスの取引手数料と、極狭水準のスプレッドを実現しています。こちらもMT4とcTrader、2つのプラットフォームを利用できます。
口座別スプレッド比較
スタンダード口座とナノスプレッド口座の取引コストを比較すると以下のようになります。
通貨ペア | スタンダード口座(STP口座) | ナノスプレッド口座(ECN口座)※ |
---|---|---|
USDJPY | 1.3pips | 1.1pips(0.5pips) |
EURJPY | 1.9pips | 1.2pips(0.6pips) |
GBPJPY | 2.0pips | 1.7pips(1.1pips) |
AUDJPY | 1.7pips | 1.3pips(0.7pips) |
EURUSD | 1.3pips | 0.8pips(0.2pips) |
GBPUSD | 1.2pips | 1.0pips(0.4pips) |
※往復取引手数料6ドル/10万通貨=0.6pips
取引コストだけを比較するとナノスプレッド口座のほうがお得ですね。STP口座とECN口座は仕組みが全く異なり、細かい違いもたくさんありますが、スプレッドを重視する場合はナノスプレッド口座の開設がおすすめです。
Axioryの特徴や評判、メリット・デメリットについては下記にまとめています。
またスキャルピングトレーダーにおすすめの高機能取引ツール「cTrader」のメリットやMT4との違いについては、下記で詳しく解説しています。
TitanFX
TitanFXを特徴づけているのは、何といっても業界最狭のスプレッド。国内FXにも引けを取らないスプレッドの狭さと国内FXでは味わえないハイレバレッジ取引ができることから、スキャルピングトレーダーをはじめ、幅広いトレーダーから人気を集めています。
スタンダード口座
多くのトレーダーが口座開設しているのが、こちらのスタンダード口座。初心者も余計な取引手数料を気にすることなく、トレードに集中できる環境と言えます。
TitanFXはボーナスなどが一切ないことも特徴で、その代わり業界最狭クラスのスプレッドを実現していますスタンダード口座とブレード口座の違いはSTP方式かECN方式かの違いのみとなっています。
ブレード口座
取引手数料を加味してもすべての主要通貨で0.3Pipsほど狭いスプレッドとなっています。わずかですが取引量が大きくなる中級者~上級者になるほどブレード口座を使ったほうがお得になります。
口座別スプレッド比較
では、スタンダード口座とブレード口座を比較してみましょう。
通貨ペア | スタンダード口座(STP方式) | ブレード口座(ECN方式)※ |
---|---|---|
USDJPY | 1.33pips | 1.03pips(0.33pips) |
EURJPY | 1.74pips | 1.44pips(0.74pips) |
GBPJPY | 2.45pips | 2.15pips(1.45pips) |
AUDJPY | 2.12pips | 1.82pips(1.12pips) |
EURUSD | 1.2pips | 0.9pips(0.2pips) |
GBPUSD | 1.57pips | 1.27pips(0.57pips) |
※往復取引手数料7ドル/10万通貨=0.7Pips
TitanFXはスプレッドが狭い代わりに海外FXの魅力であるボーナスなどが一切ありません。海外FXに多い入金ボーナスなどもありませんので、実際の取引を行うには必ず口座に入金する必要があります。
Axiory同様、口座の違いはSTPかECNかという点だけですので、スプレッドの狭さを重視する場合はブレード口座を検討してみてはいかがでしょうか。
TitanFXの特徴や評判、メリット・デメリットについては下記にまとめています。
FBS
FBSには6種類の口座タイプがありますが、今回はスタンダード口座とECN口座で比較してみましょう。
FBSの魅力は業界一のハイレバレッジ。スタンダード口座は3000倍と抜きんでています。スタンダード口座とECN口座の違いは主に2つ。初回入金額とレバレッジが異なっています。
スタンダード口座とECN口座の違い
口座タイプ | 初回入金額 | レバレッジ |
---|---|---|
スタンダード口座 | 1万円程度(100ドル) | 3000倍 |
ECN口座 | 11万円程度(1000ドル) | 500倍 |
口座別スプレッド比較
スタンダード口座とECN口座のスプレッドを比較すると以下のようになります。
通貨ペア | スタンダード口座※1 | ECN口座※2 |
---|---|---|
USDJPY | 1.8pips(2.0pips) | 1.5pips(0.3pips) |
EURJPY | 2.8pips(3.0pips) | 1.7pips(0.5pips) |
GBPJPY | 3.7pips(4.0pips) | 2.3pips(1.1pips) |
AUDJPY | 2.4pips(3.0pips) | 1.7pips(0.5pips) |
EURUSD | 0.9pips(1.1pips) | 1.2pips(0.0pips) |
GBPUSD | 0.7pips(0.9pips) | 1.7pips(0.5pips) |
※1.スタンダード口座においてキャッシュバック額を差し引いた場合のスプレッド/カッコ内は表示スプレッド
※2.往復取引手数料(12ドル/10万通貨=1.2pips)込みのスプレッド/カッコ内は手数料を含まないスプレッド
ユーロドルとポンドドルについてはスタンダード口座のほうがお得という結果となりました。この2つの通貨ペアに関しては、キャッシュバックも考慮することでさらに取引コストを下げることができますので、スタンダード口座でもかなり有利な条件でトレードできますね。
FBSはレバレッジの高さやボーナスの豪華さに目が行きがちですが、意外とスプレッドに関しても優秀でる。上記に紹介した口座以外にも4種類ありますので、ぜひ比較検討してみてください。
FBSの特徴や評判、メリット・デメリットについては下記に詳細をまとめています。
FBSの魅力でもある豪華ボーナスやキャッシュバックについては下記で詳しく解説しています。
FBSの口座解説手順やボーナスの申請方法は下記をどうぞ。
Tradeview
最近話題のTradeviewですが、もともとは法人や上級トレーダーなどの大手顧客に向けてサービスを提供していました。Tradeviewの魅力は業界一お得な取引手数料と低スプレッド。特にILC口座では、取引手数料を考慮しても国内FXと同等もしくはお得といえるレベルです。
ただスタンダード口座の初回入金額が1万円からなのに対し、ILC口座は10万円以上の入金が必要になってきます。初心者の方にとっては少しハードルが高いかもしれませんね。
口座別スプレッド比較
では、実際のスプレッドの違いを表で確認してみましょう。
通貨ペア | スタンダード口座(STP口座) | ILC口座(ECN口座)※ |
---|---|---|
USDJPY | 1.8pips | 0.6pips(0.1pips) |
EURJPY | 1.9pips | 1.4pips(0.4pips) |
GBPJPY | 2.3pips | 1.0pips(0.5pips) |
AUDJPY | 2.6pips | 1.0pips(0.5pips) |
EURUSD | 1.7pips | 0.7pips(0.2pips) |
GBPUSD | 2.0pips | 1.0pips(0.5pips) |
※往復取引手数料5ドル/10万通貨=0.5Pips
上の表でもわかるようにTradeviewは他の海外FX業者と比較してかなり取引コストが安く、とにかく取引コストを抑えたいという人におすすめの海外FX業者ですね。
ただコストの安さで魅力的なILC口座は、レバレッジが低く設定されており最大200倍となっている点は注意が必要です。ちなみにスタンダード口座はレバレッジ500倍まで取引でき、どちらもロスカット基準が証拠金の100%となっています。
また口座開設当初はレバレッジ100倍になっていますので、個々でレバレッジを変更する作業が必要です。
Tradeviewの特徴や評判、メリット・デメリットについては下記にまとめています。
おすすめ海外FX業者の通貨ペア別平均スプレッド比較表
ここまで各海外FX業者の口座別のスプレッドを比較してきましたが、次は通貨ペア別にスプレッドの狭い海外FX業者上位5社を簡単に比較していきたいと思います。
ドル円(USD/JPY)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料含) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 0.94pips(1.6pips) | 1.1pips(0.1Pips) |
TitanFX | 1.33pips | 1.03pips(0.33Pips) |
Axiory | 1.3pips | 1.1pips(0.5pips) |
FBS | 1.8pips(2.5pips) | 1.5pips(0.3Pips) |
Tradeview | 1.8pips | 0.6pips(0.1pips) |
※XMとFBSのSTP口座はキャッシュバック額を差し引いた場合のスプレッド/カッコ内は表示スプレッド
最初に比較するのは日本人トレーダーが最も多く取引しているドル円です。STP口座ではキャッシュバックを差し引いた場合のXMのスプレッドはかなり狭いですね。
ECNでは特にTradeviewのスプレッドが圧倒的な狭さです。ただし前述の通りTradeviewのECN口座はレバレッジが200倍に制限されている点は注意が必要です。
ユーロドル(EUR/USD)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 0.94pips(1.6pips) | 1.1pips(0.1pips) |
TitanFX | 1.2pips | 0.9pips(0.2pips) |
Axiory | 1.3pips | 0.8pips(0.2pips) |
FBS | 0.9pips(1.1pips) | 1.2pips(0.0pips) |
Tradeview | 1.7pips | 0.7pips(0.2pips) |
STP口座ではFBSのスプレッドがかなり優秀です。キャッシュバックを差し引けばECN口座にも負けないスプレッドの狭さと言えますね。
ECNの場合はTradeviewがドル円同様、最もスプレッドが狭くなっています。この辺りはやはり往復5ドルというTradeviewの取引手数料の安さがよく現れていますね。
ポンドドル(GBP/USD)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 1.64pips(2.3pips) | 1.4pips(0.4pips) |
TitanFX | 1.57pips | 1.27pips(0.57pips) |
Axiory | 1.2pips | 1.0pips(0.4pips) |
FBS | 0.7pips(0.9pips) | 1.7pips(0.5pips) |
Tradeview | 2.0pips | 1.0pips(0.5pips) |
次はポンドドルについてです。こちらはFBSのスタンダード口座(STP口座)が最もスプレッドが狭いという結果になりましたね。キャッシュバックの効果もあり、かなりスプレッドを抑えることができています。
FBSはボーナスもあり、業界屈指のハイレバレッジ取引(3000倍・スタンダード口座)が体験できます。ポンドドルを中心に取引しているトレーダーであれば、FBSの口座開設を検討してみてはいかがでしょうか。もちろん、ポンド関連通貨は変動が激しいので、レバレッジのかけすぎには注意してください。
ユーロ円(EUR/JPY)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 1.94pips(2.6pips) | 1.6pips(0.6pips) |
TitanFX | 1.74pips | 1.44pips(0.74pips) |
Axiory | 1.9pips | 1.2pips(0.6pips) |
FBS | 2.8pips(3.0pips) | 1.7pips(0.5pips) |
Tradeview | 1.9pips | 0.9pips(0.4pips) |
ここからはクロス円通貨です。ドルストレート通貨と比較すると若干スプレッドが広めに感じますが、それでもECN口座を利用すると国内FXとほぼ同じぐらいのスプレッド幅で取引ができます。ユーロ円はTradeview のECN口座が、最も狭いスプレッドになっています。
ポンド円(GBP/JPY)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 2.84pips(3.5pips) | 2.1pips(1.1pips) |
TitanFX | 2.45pips | 2.15pips(1.45pips) |
Axiory | 2.0pips | 1.7pips(1.1pips) |
FBS | 3.7pips(4.0pips) | 2.3pips(1.1pips) |
Tradeview | 2.3pips | 1.0pips(0.5pips) |
ボラティリティが高く、日本人トレーダーにも人気のポンド円ですが、TradeviewのECN口座は圧倒的にスプレッドが狭くなっています。1.0pipsと言えば国内FX同等のスプレッドと言えますので、スプレッドが広がりがちな海外FX業者で、この実質スプレッドの低さは驚きです。
その他の主要通貨の業者別スプレッド比較
ここからはその他の主要通貨について見ていきましょう。スワップ金利で人気があるAUDと資源国通貨CADです。どれも日本での取引量はやや少ないものの、世界的には5本の指に入るほど取引量が多い通貨ペアですので、興味があったら是非チャートで確認してみてくださいね。
豪ドル米ドル(AUD/USD)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 1.14pips(1.8pips) | 1.4pips(0.4pips) |
TitanFX | 1.52pips | 1.22pips(0.52pips) |
Axiory | 1.6pips | 0.9pips(0.3pips) |
FBS | 0.6pips(0.8pips) | 1.5pips(0.3pips) |
Tradeview | 1.9pips | 0.7pips(0.2pips) |
豪ドル円(AUD/JPY)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 2.34pips(3.0pips) | 1.8pips(0.8pips) |
TitanFX | 2.12pips | 1.82pips(1.12pips) |
Axiory | 1.8pips | 1.2pips(0.6pips) |
FBS | 2.4pips(3.0pips) | 1.7pips(0.5pips) |
Tradeview | 2.6pips | 1.0pips(0.5pips) |
米ドルカナダドル(USD/CAD)の業者別スプレッド比較
海外FX業者 | STP口座 (取引手数料なし) | ECN口座 (取引手数料必要) |
---|---|---|
XM | 1.44pips(2.1pips) | 1.6pips(0.6pips) |
TitanFX | 1.55pips | 1.25pips(0.55pips) |
Axiory | 1.8pips | 1.2pips(0.6pips) |
FBS | 2.8pips(3.0pips) | 1.8pips(0.6pips) |
Tradeview | 2.9pips | 1.2pips(0.7pips) |
まとめ
ここまで各FX業者のスプレッドについて見てきましたが、いかがだったでしょうか。「海外FX業者ってスプレッドが広そうだな」と思っていた人も、様々な海外FX業者のタイプがあったことに気づかれたと思います。
上記の比較表でもわかるように、一般的にボーナスが魅力的なFX業者はスプレッドが広め、逆にボーナスなどがほとんどない業者はスプレッドが狭めということがわかりますね。また、取引コストだけで言えば、スプレッドだけのSTP口座タイプよりも、低スプレッドに取引手数料が加算されるECN口座タイプの方が、多くの場合で低コスト取引ができることがわかりました。ただし、XMのKIWAMI極口座のように、手数料不要の低スプレッド口座もあるので、海外FXの低スプレッド口座にはいくつかの種類があることは知っておきたいポイントでしょう。
海外FXに対して何を重要視するかということで、選択すべき業者も変わってきます。今回解説したスプレッドの狭さ以外にも、ボーナスの豊富さやレバレッジの高さ、信頼性の高さなど、指標にすべき基準は色々とありますので、ぜひ自分の考えや取引スタイルに合った業者・口座を選択してくださいね。
テーマ別の海外FX業者の選び方などは、下記の海外FXの始め方マニュアルに詳しく記載しています。
デイトレやスイング、スキャルピングに加え、ハイレバレッジを活かしたトレード、自動売買などトレードスタイル別のおすすめ業者は下記にまとめています。
独自調査をもとにした海外FX業者の総合ランキングは下記の記事をどうぞ。
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