FXには様々なトレードスタイルがありますが、中でも数秒から数分単位で超短期売買を繰り返す「スキャルピング」は人気が高いトレードスタイルの1つですね。サラリーマンなど比較的短時間でしかトレードができない人でも気軽に取り組めるということで、実践している人も多いと思います。
そんなスキャルピングですが、海外FX業者は国内FX業者よりもスプレッドが広いことが多く、短期売買には向いていないと思っている人も多いのではないでしょうか。しかし、海外FXの場合は少ない資金でもレバレッジを大きくかけることができ、実はスキャルピングをする上でもかなり効率的であると言えます。
そこで本記事では、海外FXのスキャルピング取引のポイントや、最適な業者の選び方のコツ、おすすめの海外FX業者について解説していきたいと思います。
スキャルピング取引について
スキャルピングをする上で重要なポイント
FXには、スイングトレード、デイトレード、ポジショントレードなどなど・・様々なトレードスタイルがありますが、スキャルピング取引もそのトレードスタイルのひとつ。わずかな値幅を狙って1日に何回も取引を行い、小さな利益をコツコツ積み重ねるトレードスタイルのことを指します。主に1分足などを使って、超短期売買を繰り返すといった感じですね。
そんな「短期売買を繰り返すことで小さな利益を積み重ねる」というスキャルピングの特性を考えた場合、やはりスプレッドが重要な要素であることは間違いありません。そのためトレーダーの中には、「スプレッドが広めの海外FXはスキャルピング取引に向いていないのではないか。」と考える人もいるかもしれませんね。確かに、海外FX業者の口座のスプレッドを国内FX業者と比較すると、広めに設定されていることが多くあります。
しかし実は、スキャルピングで重要視しなければならない点はスプレッドだけではありません。いくらスプレッドが狭くても、狙った価格で注文が通らなかったり(スリッページ)、そもそも注文ができない(約定拒否)というような状況が発生した場合、スキャルピングのような短期売買にとっては命取りになります。そのため、そのようなスリッページや約定拒否などが発生しないという、約定力の高さもスキャルピングにおいては重要なポイントになってきます。
そういう意味では、NDD方式を採用している海外FX業者のほうが約定力が高いことも多く、決して海外FXが国内FXに比べてスキャルピングに不向きとは言えないということになりますね。また次で説明するように、海外FXのハイレバレッジもスキャルピングと非常に相性が良い特徴のひとつです。
約定力が高いことによるメリットや海外FX業者の約定力比較、おすすめ業者は下記で紹介しています。
スリッページが発生しにくいことのメリットや、スリッページが小さいおすすめ業者は下記で詳しく紹介しています。
ハイレバレッジを有効に活用できるスキャルピング
前述したようにスキャルピングは、数秒~数分間の短い時間時間の注文と決済を繰り返して利益を出していく手法です。そのため、狙える利幅はスプレッド分を除くとわずか数Pipsとなりますね。
ここで重要になるのがレバレッジ。レバレッジを利用することにより、この数Pipsが大きな利益を生むことになります。海外FXでは平均して400倍、中にはFBSのように3000倍という超ハイレバレッジを利用することができ、その利益は数Pipsでもかなり大きいものになります。そういう意味で海外FXのハイレバレッジとスキャルピングというトレードスタイルはかなり相性が良いと言えますね。
スキャルピングは他のトレードスタイルと比較すると、利幅も小さいですが、損切り幅も小さいので、ある程度ハイレバレッジで取引をしても損切りさえしっかりできれば、全く問題ありません。短い時間の取引スタイル、スキャルピングだからこそ、ハイレバレッジ取引を十分に活用できるというわけです。
ハイレバレッジを活用すれば、資金が限られているトレーダーであっても、リスクを抑えつつ大きな利益を得ることも可能になりますね。つまり、ハイレバレッジな取引ができる海外FX業者は、国内FX以上にスキャルピング取引には最適な環境と言えるのではないでしょうか。
スキャルピング取引のメリット・デメリット
スキャルピングのメリットを考えた場合、以下のようなものが挙げられます。
- レバレッジを使って、短時間で収益を出せる
- 資金を相場にさらす時間が少ないので、リスクが少ない。
- ファンダメンタルは全く関係なし
レバレッジを活用した短時間取引については、海外FX業者のハイレバレッジと特に相性が良いことは既に説明しましたね。少ない証拠金であっても、ハイレバレッジを使ったスキャルピング取引ならば、多額の利益を積み重ねることが実際に可能です。
短期取引によるリスクの少なさやファンダメンタルを考慮しなくても良い点は、国内FX/海外FXに関係なく、スキャルピングそのもののメリットですね。
次に、スキャルピング取引で注意する点について考えた場合、下記のようになると思います。
- 一瞬で相場を見抜く力が求められる
- 損切りがためらいなく行える決断力が求められる
- スキャルピングに適したFX業者を選ぶ必要がある
上の2つについてはスキャルピングで利益を上げるためには、必須の内容と言えるでしょう。しかしそれらをクリアしていたとしても、利用するFX業者によってはスキャルピング取引に向いていなかったりなかなか利益を出しづらいということもあります。そのため、スキャルピング取引に適したFX業者を選ぶということも、非常に重要なポイントとなります。
そこで次は、スキャルピングトレーダーが海外FX業者を選ぶとき、重視したいポイントについて考えていきたいと思います。
海外FX業者でスキャルピングをする際に重視するポイント
海外FXには非常に多くの会社が存在し、それぞれ様々な特徴があります。
例えば
- 全体的にバランスを重視しているFX業者
- ボーナスなどはなくても、約定力やスプレッドを重視しているFX業者
- スプレッドは広くても、ボーナスや取引ツールに力をいれているFX業者
などですね。
この中でやはり重要視すべきポイントはスプレッドの狭さと約定力の高さ。「スキャルピングをする上で重要なポイント」でも説明したように、スプレッドが広すぎるとそもそもスキャルピングができませんし、約定力がしっかりしていなければスリップページをしてしまいます。
それらを踏まえて、スキャルピング取引をする場合は最適なFX業者をしっかり選ぶようにしましょう。
ポイント1:スプレッドは利益に直結する
スプレッドが狭いと利益が出やすい
スキャルピング取引において、やはり一番重要なのはスプレッドの狭さ。なぜなら、小さな値幅を狙うスキャルピングでは、0.1Pipsでもスプレッドが小さい方が利益を積み重ねやすいからです。
1回の取引で数Pipsの利益を狙っているわけですので、スプレッドが広いとそもそも決済がなかなかできないということになってしまいますよね。
スキャルピング取引で利益を上げるには、必ずスプレッド分の値幅を超える必要があります。つまりスプレッドが小さいほど必要な値幅も小さく、損益がプラスに転じるまでの時間を短くでき、利益に直結するということになります。
取引コストを少しでも抑えることが重要
スキャルピング取引は、1日に何回も何十回も取引をしますが、そのたびにスプレッド分の取引コストを支払っているということになります。スプレッドが広いということは、それだけ多くFX業者にこの取引コストを支払っていることになりますね。
たとえスプレッドの差が0.1Pipsでも、100回の取引をすれば10Pips分のコストを支払っていることになります。これが毎日だとすれば、10日で100Pips分(1円の値幅)になってしまいますね。スプレッドが狭ければ、この取引コストを抑えることが可能です。
ポイント2:約定力は取引結果を左右する
スリップページが発生しないことが重要
下記の画像をご覧ください。
エントリーして利益が上がり、決済注文を出してもなかなか注文が通らず、約定したらほとんど利益が残っていなかった・・このようなことを「スリップページ」といいます。決済注文を出した価格と実際に約定した価格が異なる現象のことですね。
約定力が低いと上記のようなことが実際に発生してしまいます。約定力はどのようなトレードスタイルでも重要ですが、特に短期売買で利益を目指すスキャルピングトレーダーにとっては不可欠な要素。どれだけスプレッドが狭いFX業者でも、発注に時間がかかったり、決済注文でスリップページなどが何回も発生ししたりするようであれば避けた方が良いと言えるでしょう。
特に海外FXの特徴であるハイレバレッジ取引では大きな損となる可能性があり、約定力が低いというのは致命傷になります。
ポイント3:注文方式はNDD方式を選ぶ
NDD方式はスキャルピング禁止の規制がないことが多い
FXにはDD(ディーリングデスク)方式、NDD(ノンディーリングデスク)方式の2種類があります。国内FXではDD方式、海外FXではNDD方式が採用されていることが一般的で、違いを簡単に説明すると以下のような感じになります。
DD方式 | トレーダーの注文にFX業者のディーラー(プロ)が介入する |
NDD方式 | トレーダーの注文はそのままインターバンクに流れる。FX業者は仲介する役割しかない。 |
DD方式を採用している業者の場合、スキャルピング取引を禁止しているケースがほとんど。DD業者は、プロのディーラーがカバー取引をするなどしていますが、高頻度で取引を繰り返されるとサーバーに負荷をかけてしまい、業者側が損失となってしまう可能性があるからです。
一方でNDD業者の場合、できるだけ多くの顧客の注文を仲介することで取引手数料が大きくなり、それがそのままFX業者の利益になります。ですから「スキャルピング歓迎」と明記されているケースが多いですね。
海外FX業者のほとんどはNDD方式を採用していますが、ホームページ上に明記していない業者も存在していますので、この点は注意するようにしましょう。
DD方式とNDD方式の違い、それぞれのメリット・デメリットについては下記の記事で詳細を解説しています。
スキャルピング取引におススメの主要海外FX業者紹介
TitanFX
TitanFXは、スキャルピングトレーダーにとって重要な、「スプレッドの狭さ」「高い約定力」「NDD方式の採用」といったポイントを満たしている海外FX業者と言えます。
TitanFXの最大の魅力は、業界最狭水準のスプレッドと約定力。ボーナスなどが一切提供されていませんが、その代わりに国内FX業者にも劣らない狭いスプレッドを提供しています。
約定力に関しても全く問題ありませんね。世界の主要銀行やリクイディティブプロバイダーも利用しているニューヨークのEQUINIX社データーセンターにサーバー環境を置いており、約定力の高さも折り紙つきです。
そんなTitanFXにはスタンダード口座とブレード口座の2つの口座タイプがあり、それぞれの特徴は以下のようなものです。
スタンダード口座 | レバレッジ 500倍 | 取引手数料無料 |
ブレード口座 | レバレッジ 500倍 | 別途取引手数料あり |
スタンダード口座とブレード口座スプレッド比較
通貨ペア | スタンダード口座(STP方式) | ブレード口座(ECN方式)※ |
USDJPY | 1.33pips | 1.03pips(0.33pips) |
EURJPY | 1.74pips | 1.44pips(0.74pips) |
GBPJPY | 2.45pips | 2.15pips(1.45pips) |
AUDJPY | 2.12pips | 1.82pips(1.12pips) |
EURUSD | 1.2pips | 0.9pips(0.2pips) |
GBPUSD | 1.57pips | 1.27pips(0.57pips) |
※往復取引手数料7ドル/10万通貨=0.7Pips
ブレード口座は取引手数料が発生しますが、それでもスタンダード口座と比較すると総取引コストは抑えられます。そのためTitanFXでスキャルピング取引をする場合、ブレード口座の開設をおすすめします。
スプレッドの狭さと約定力に定評があるTitanFXの評判や特徴、メリット・デメリットは下記の記事でまとめています。
Axiory
Axioryは業界最狭水準のスプレッドを提供している海外FX業者です。こちらもスプレッドや約定力など、スキャルピング取引に必要な条件を満たした海外FX業者と言えますね。もちろんNDD業者ですので、スキャルピングも大歓迎という会社です。
ボーナスなどはあまり提供していませんが、圧倒的なスプレッドと高い約定力、完全日本語対応のカスタマーサービスなどで、多くの日本人トレーダーから根強い人気があります。
そんなAxioryの口座タイプ別スプレッド/取引コストは以下の表のようになっています。
通貨ペア | スタンダード口座(StP口座) | ナノスプレッド口座(ECN口座)※ |
USDJPY | 1.3pips | 1.1pips(0.5pips) |
EURJPY | 1.9pips | 1.2pips(0.6pips) |
GBPJPY | 2.0pips | 1.7pips(1.1pips) |
AUDJPY | 1.7pips | 1.3pips(0.7pips) |
EURUSD | 1.3pips | 0.8pips(0.2pips) |
GBPUSD | 1.2pips | 1.0pips(0.4pips) |
往復取引手数料6ドル/10万通貨=0.6Pips
取引手数料を加味してもナノスプレッド口座のほうがコストが安く、コスト重視のスキャルピングトレーダーにとってはナノスプレッド口座の方がおすすめです。
また、取引プラットフォームとして、スキャルピングに最適なcTraderを提供している点も、Axioryがスキャルピングトレードに最適と言える理由です。
cTrader対応でスキャルピングトレードがやりやすいAxioryの評判や特徴、メリット・デメリットについては下記の記事にまとめています。
またスキャルピングトレーダーにおすすめの高機能取引ツール「cTrader」のメリットやMT4との違いについては、下記で詳しく解説しています。
XM
日本人トレーダー人気ナンバー1の海外FX業者XM。しかしXMと言えば上記2社のようにスプレッドが狭いというイメージはなく、スキャルピングに向いていないのではないかと考える人も少なくありません。
ただ忘れてはいけないのは、その総合力の高さと豪華なボーナス、そして888倍というレバレッジの高さですね。ボーナスがあれば初期資金が少なくても取引を行うことができますし、ハイレバレッジを活用したトレードはスキャルピングとの相性も良いです。
またXMにはスプレッドは狭く設定されたZero口座も用意されています。
通貨ペア | スタンダード口座・マイクロ口座 | XM Zero口座※ |
USDJPY | 1.6pips | 1.1pips(0.1pips) |
EURJPY | 2.6pips | 1.6pips(0.6pips) |
GBPJPY | 3.5pips | 2.1pips(1.1pips) |
AUDJPY | 3.0pips | 1.8pips(0.8pips) |
EURUSD | 1.6pips | 1.1pips(0.1pips) |
GBPUSD | 2.3pips | 1.4pips(0.4pips) |
※スプレッド+往復取引手数料(往復1.0Pips)を合計したトータル取引コスト
Zero口座ではボーナスを受け取ることができずレバレッジも500倍に制限されますが、XMでは口座タイプの異なる複数口座を簡単に作成することもできます。そのためスタンダード口座でボーナスとハイレバレッジを活かしたスキャルピング、Zero口座でスプレッドの狭さを活かしたスキャルピング、という風に使い分けたり自分に最適な手法を試してみることも可能ですね。
まとめ
人気の高いトレードスタイルであるスキャルピングは、海外FXならではのハイレバレッジを活用することで、大きな利益を生み出すことが可能です。最大レバレッジが25倍に規制されている国内FXよりも、400倍以上のレバレッジが可能な海外FXの方が、資金効率も良く、期待できる利益も大きいと言えますね。
また、スプレッドや約定力など、スキャルピングには重要視するポイントがいくつかありますので、それをクリアした海外FX業者をしっかり選ぶことが重要になります。数多く存在する海外FX業者のうち、どこを使うかによって成績が変わってしまう可能性もありますので、ぜひ重要なポイントを理解して最適な会社を選ぶようにしましょう。
デイトレやスイング、スキャルピングに加え、ハイレバレッジを活かしたトレード、自動売買などトレードスタイル別のおすすめ業者は下記にまとめています。よければ海外FX業者選びの参考にしてください。
独自調査をもとに総合的に判断した海外FX業者のおすすめランキングは下記の記事にまとめています。こちらも参考にどうぞ。
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