海外FXを選択する人の多くが、高いレバレッジや、ゼロカットにより追証がないことなど、海外FXならではの特徴にメリットを感じているのではないでしょうか。
しかし海外FX業者各社は、これらの最低限の内容に加えて、それぞれ独自のサービスや条件を打ち出しています。そのため、具体的にブローカーを選択する段階では、トレーダー自身がどのような取引条件や環境を求めているかを、ある程度は明確にしておく必要がありますね。
大切なお金を運用する訳ですから、納得できるブローカーを選びたいもの。自分の希望に合わないブローカーを利用していては、成績にも影響しかねません。
そこで本記事では、主に海外FXをこれから始める人や、少しずつ慣れてきた人のために、自分に合った海外FX業者を見つけるための選定基準のポイントや、対応している海外FX業者を、分かりやすく説明したいと思います。
自分が海外FX業者に求める条件を知る
海外FX業者を選ぶには、資金状況やトレードスタイル、またはそれ以外の要素から、選定基準を自分自身で把握しておく必要があります。選定基準のポイントと言えるのは、大きく分けて以下の4つでしょう。
- ボーナスなどキャンペーンの有無
- 約定力やスプレッドなどの取引環境
- ライセンスや資金管理などの信頼性
- その他のサービス提供
これらのポイントを全て完全に網羅しているブローカーはありません。例えば、ボーナスなどのキャンペーンと低スプレッドは、基本的には相反するサービスになるため、自分にとってはどちらがより重要かを考えて選択しなければいけませんね。
次からは、4つの選定基準について、詳しく見ていきましょう。
ボーナスなどキャンペーンの有無
海外FXのボーナスキャンペーンは非常に高額なことで知られますが、すべてのブローカーが提供しているわけではなく、内容や金額にはばらつきがあります。ボーナスの有無は、初めから高額な投資資金を用意できないトレーダーにとっては、重要な選定基準になるでしょう。
海外FXでは、大きく分けて以下の3つのボーナスが存在します。
新規口座開設でもらえるボーナス
口座開設ボーナスは、新規口座開設者のみを対象にした入金不要のボーナス。口座開設をし、本人確認(KYC)を済ませれば、実際のトレードで使えるボーナスが口座に反映されます。
初めての海外FXで入金方法が分からない人や、そもそも海外業者に入金することにためらいがある人にとっては、挑戦のハードルを下げる最適なボーナスですね。
入金時に加算されるボーナス
こちらはいわゆる入金ボーナスといわれるものですね。100%や50%といった形の入金額に対するボーナス割合と上限金額が設定されており、入金することでボーナスが口座に付与されます。
例えば、500ドル相当額までの100%ボーナスの場合は、5万円を入金すれば5万のボーナスが付いて、合計10万円でトレードを始められることですね。
初期投資額が少ないトレーダーにとって必需品と言っても過言ではないのが、この入金ボーナスです。
キャッシュバック式のボーナス
口座開設ボーナスや入金ボーナスでは、基本的にはボーナス自体は出金できませんが、利益分は出金が可能です。しかし、ボーナスそのものも出金できれば良いのに、と思う人も少なくないでしょう。
そういう場合は、取引量などに応じた出金可能なキャッシュバックを提供しているブローカーを選択しても良いかもしれません。キャッシュバック式のボーナスでは、入金ボーナスのように一気に証拠金を増やすような効果はありませんが、勝っても負けても取引量に応じてキャッシュバックされるので、取引コストを下げる効果もあります。
ボーナスを提供しているおすすめ海外FX業者
ボーナス提供をしている海外FX業者では、特に以下5社がおすすめです。
海外FX業者 | 概要 | 詳細レビュー | 口座開設 |
XM | 今回紹介した、口座開設ボーナスと入金ボーナスはもちろん、独自のポイント制度によるキャッシュバックもあるのがXM。オールラウンダー型でまさに海外FXの代表格と言えるでしょう。 | こちら | 公式HP |
GemForex | GemForexと言えば、高額な口座開設ボーナスが特徴。常時提供している1万円〜2万円の口座開設ボーナスは、業界トップクラスです。 | こちら | 公式HP |
FBS | FBSも、口座開設ボーナスと入金ボーナス、そしてキャッシュバックを提供している大手海外FX業者です。ただ、FBSのボーナスには独特なルールも存在するため、事前に確認が必要です。 | こちら | 公式HP |
iForex | iForexには3種類のボーナスキャンペーンがあります。最大1,000ドルまでの100%入金ボーナスとキャッシュバックボーナス、そして残高の年利率3%の利息キャッシュバックです。利息キャッシュバックはとても珍しく、他ではあまり見られないボーナスです。 | こちら | 公式HP |
HotForex | HotForexでは3種類の入金ボーナスを提供しています。中でも100%スーパーチャージボーナスでは、上限5万ドルと高額な上に、1ロットの取引あたり2ドルのキャッシュバックもついています。 | こちら | 公式HP |
約定力やスプレッドなどの取引環境
海外FX業者を選ぶ際の基準として、ボーナスなどと並んで重要なのが、約定力やスプレッドなどの取引環境です。特にスキャルピングをするトレーダーにとっては重要な条件ですね。ここからは、取引環境での選定基準について確認していきましょう。
より高速な約定力
NDD方式を採用している海外FX業者の場合は、一般に約定は安定して高速だと言われますが、その中にあってさらに、高速約定を前面に打ち出しているブローカーも存在します。そうしたブローカーの場合、より質の高い取引インフラを提供する代わりに、ボーナスキャンペーンは行なっていない場合が多いですね。
スプレッドや取引手数料
多くの海外FX業者では、複数の口座タイプを提供しています。その中でも多いのが、広く一般向けのスタンダード口座(STP口座)と、やや上級者向けスペックのECN口座の2種類ですね。ECN口座の場合は、最低0pipsに近い低スプレッドの代わりに、別途取引手数料が必要になります。
低スプレッドを謳うブローカーの場合も、他社と比較して狭めのスプレッドを提供する代わりに、ボーナスキャンペーンは行なっていない場合があります。
実質的な取引コストは、スプレッドだけでは分からない
注意しておきたいのがスプレッドの狭さと、取引コストそのものの少なさは、必ずしもイコールではないということ。これは前述の通り、ECN口座では取引手数料が発生し、その手数料は海外FX業者によってまちまちに設定されているためです。そのため1回あたりの取引にかかる総コストは、スプレッド+手数料で計算する必要があります。
またボーナスの項目でも触れたように、海外FX業者によっては、キャッシュバック系のキャンペーンを行なっているところもあります。これは取引量に応じたキャッシュバックとなるため、実際の取引コストを少なくする効果があり、その点も考慮して取引コストを計算する必要がありますね。
ただし、数pipsを狙うスキャルピングの場合は、スプレッドの狭さ自体が重要な条件になるでしょう。トレードスタイルによって取引コストをどう捉えるかは変わってくるため、自身の手法に合わせてスプレッドや手数料、キャッシュバックで重要視すべきポイントを確認するようにしてください。
取引環境が優れたおすすめの海外FX業者
高速約定やスプレッドの狭さは、スキャルピングやEAによる自動売買、そして大口トレードで特に必要になる条件です。それも踏まえて、この条件を満たしている海外FX業者は、以下の2社になります。
海外FX業者 | 概要 | 詳細レビュー | 口座開設 |
Axiory | スプレッドの狭さはもちろん、ECNであるナノスプレッド口座では1ロットの往復取引あたり6ドルと言う低コストも実現しているAxiory。約定に関しても実測値を公式サイトで公開しており、サービスに対する信頼性は高いです。 | こちら | 公式HP |
TitanFX | TitanFXでは、多くのリクイディティプロバイダとの深いつながり、そして最新技術による為替レートの選択により、機関投資家レベルの取引環境を提供しています。特にハイレベルなトレーダーからの信頼が厚いブローカーの1つです。 | こちら | 公式HP |
ライセンスや資金管理などの信頼性
国内FXの場合は、日本の金融当局のお墨付きであることや、信託保全による顧客の資金の管理など、信頼性と言う点では高いものがあります。
一方で海外FXの場合、レバレッジ規制などの制限を受けないように日本国内での金融ライセンスは取得しておらず、比較的規制が緩い国で公的機関によるライセンスを取得しています。また顧客の資金は、多くの場合で信託保全ではなく分割管理により管理されていますね。そのため信頼性という面では国内FX業者には劣ると言えるでしょう。
しかしながら、過去の運営実績や運営年数、口コミを確認することで、ある程度はその海外FX業者が信頼できるかどうかを確認することができます。FPAのような世界的なFX口コミサイトや当サイトの海外FX業者ランキングなどから、信頼性の高い業者を選ぶようにしましょう。
世界最大のFX口コミサイトFPA(ForexPeaceArmy)の利用方法などは下記で解説しています。
海外FXの安全性や信頼性、安心して取引できる業者の選び方などは下記をご覧ください。
分別管理と信託保全の違い、海外FXの顧客資金管理体制については下記にまとめています。
その他のサービス提供
ここまでは、ボーナスキャンペーン、スプレッドなどの取引環境、そしてライセンスなどの信頼性と言う、主要な要素を説明してきました。
しかし海外FX業者では、これら3つの観点に収まらない、違ったサービスを提供している場合もあります。最後に、それらのサービスと対応業者について、簡単に紹介したいと思います。
少額取引ができる
海外FXでは、基本的に「1ロット=10万通貨」で、最小取引ロットは0.01ロット(=1,000通貨)となっています。これは例えばドル円でトレードした場合を考えると、1,000通貨では1pipsの変動で10円の損益となり、十分に小さい金額と言えますね。
しかし、不安も多い海外FXということで、最初はもっと少額から取引を始めたいと考える人もいるのではないでしょうか。そこでおすすめなのが、XMのマイクロ口座ですね。マイクロ口座では「1ロット=1,000通貨」の設定になっており、プラットフォームでMT4を使う場合は最小0.01ロット(=10通貨)からの取引が可能です。
10通貨ということは、1pipsの動きで0.1円の損益ということになり、金額をほとんど気にせずリアルトレードに挑戦できます。
大きな資金でもレバレッジの効いた取引ができる
口座内の資金が増えると、取引における顧客の資金を守る目的で、通常のレバレッジよりも倍率を下げる「レバレッジ制限」が行われます。例えば3000倍という非常に高いレバレッジを誇るFBSも、口座残高が2万円を越えると2000倍に、50万円を越えると1000倍に規制されることになりますね。
このようなレバレッジ制限は多くの海外FX業者が行っています。しかし、中には口座残高が増えても、レバレッジを下げないブローカーもあり、TitanFXやiForexといった業者はレバレッジ制限を実施していません。
ある程度大きな資金でもレバレッジの効いた取引をしたいトレーダーにとっては、このようなレバレッジ制限のない業者は有力な選択肢になるでしょう。
海外FX業者のレバレッジ制限の比較や制限がない・緩い業者については下記で紹介しています。
最新の取引プラットフォームに対応
海外FX業者の多くが、世界的に人気が高く利用者数も多いMT4を、取引プラットフォームとして採用しています。このMT4には後継版であり、機能や使い勝手が改良されたMT5もあるのですが、MT5も導入しているブローカーは比較的少数と言えるでしょう。
また、ECN取引に特化したプラットフォームとして「cTrader」という取引ツールもありますね。ハイレベルなトレーダーにとっては、興味のあるプラットフォームだと思いますが、対応ブローカーは現在のところ限られています。
各ブローカーと、MT4/MT5/cTraderの対応状況をまとめると以下のようになります。
※iForexは独自の取引プラットフォームを提供しています。
より新しく高機能なプラットフォームで取引したい人や、どうしても利用したいプラットフォームがある人は、採用プラットフォームから取引業者を選択するのもありだと思います。
自動売買系サービスを提供している
サラリーマントレーダー・兼業トレーダーの場合、チャートを定期的に見る時間をなかなか作れないことも多いでしょう。制約がある中で、裁量トレードで利益を上げていくことは、難しい場合があると思います。
そういう時は、ソーシャルトレードやコピートレード、あるいはMAM/PAMMと言った、自分自身ではトレードをせず、EAまたは他の優秀なトレーダーに資金の運用を任せる、広い意味での自動売買サービスを利用しても良いでしょう。
成績の良いEAまたはトレーダーを探す必要はありますが、自分自身でメタトレーダーにEAをセットアップして運用するよりも少ない労力で自動売買を行うことができます。
各ブローカーの対応状況や、サービス内容をまとめると以下のようになりますね。
MAMやPAMMコピートレード、ミラートレード などのメリット・デメリット、注意点などは下記に詳しくまとめています。
まとめ
FXでしっかり利益を上げるためには、自分に合った海外FX業者を選ぶことが必要不可欠。いくらボーナスや取引環境などが優れていても、自身の取引スタイルと合わない場合はうまく勝ちきれないこともあります。
ボーナスの有無やスプレッドの狭さだけではなく、信頼性やその他の条件なども含め、良い条件のブローカーを絞り込んで利用するようにしましょう。
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