無制限のレバレッジやスワップフリーオプションなど、特徴ある取引スペックが充実している海外FX業者Exness。ライセンスは、セーシェル金融庁含む世界4カ国で取得、設立は2008年と十分な運営実績があるほか、The Financial Commission(外国為替市場の金融サービスでの紛争解決に取り組む国際機関)に加盟するなど、信頼性も十分にあると言えるでしょう。
そんなExnessですが、ボーナスキャンペーンを行わない代わりに、スプレッドの狭い口座を提供していることが大きな魅力と言えるでしょう。スタンダード口座のドル円でも1pips前後の狭さであり、その他の低スプレッド口座では、0pips(+取引手数料)で取引できる時間も珍しくありません。
そこで本記事では、Exnessの口座タイプごとのスプレッドの特徴や平均スプレッドを詳しく解説。さらに他社とのスプレッド比較も行いながら、Exnessのスプレッドについて分かりやすく説明していきたいと思います。
Exnessのスプレッドの特徴
まず最初に、Exnessのスプレッドについて全般的な特徴を説明したいと思います。スプレッド方式や、公式サイトに記載の平均スプレッドの内容について確認しましょう。
Exnessのスプレッドは変動制
基本的な事項として、Exnessが提供するスプレッドはすべての口座タイプで変動制となっています。
変動スプレッドでは、スプレッド幅は市場の影響を受けるため、ポジションを持つタイミングによってはコストにばらつきが出る可能性があります。しかし基本的には、主要な市場が開場している時間帯では安定したスプレッドで取引が可能ですね。
特に以下の銘柄では、ボラティリティが高まるタイミングを除く90%の時間で、安定したスプレッドが提供されています。
- EURUSD
- GBPUSD
- USDJPY
- USDCAD
- AUDUSD
- USDCHF
- EURGBP
- EURJPY
- GBPJPY
- XAUUSD
ちなみにExnessのヘルプセンターのスプレッドの項目では、以下のように「固定スプレッド」と記載されている部分がありますが、元となる英語版では「Stable spread(安定したスプレッド)」となっており、実際に提供されるスプレッドはあくまで変動制である点には注意してください。
公式サイトの平均スプレッドは前日平均値を表示
Exness公式サイトの各取引銘柄の詳細ページでは、以下のように平均スプレッドも表示しています。
ここに表示されている平均スプレッドは、前日取引の平均値となっています。カスタマーサポートに確認したところ、スプレッドが広くなる時間帯と安定的に狭い時間帯をすべて含めた平均スプレッドとなっているとのことなので、情報には一定の信頼が置けるでしょう。
公式サイトでスプレッド値を表示している海外FX業者は少なくありませんが、リアルタイムに近い実測値に基づいた平均スプレッドを表示してくれる点は利用者としては参考にしやすいですね。
Exnessの口座タイプ別平均スプレッド
Exnessでは以下の5つの口座タイプを提供しています。
- スタンダード口座
- スタンダードセント口座
- ロースプレッド口座
- ゼロ口座
- プロ口座
このうち、「スタンダード口座」と「スタンダードセント口座」はスプレッドや取引コストの面では同じ仕様となっていますね。ここからは各口座のスプレッドを順番に解説していきたいと思います。
スタンダード/スタンダードセント口座の平均スプレッド
Exnessのスタンダード口座とスタンダードセント口座は、取引手数料はかからず、スプレッドのみのコストで取引ができる口座タイプです。
このうちスタンダード口座は標準的な口座スペックとなっており、Exnessで一番人気となっている使いやすい口座タイプですね。
一方のスタンダードセント口座は、「1ロット=1,000通貨」の設定になっており、超少額取引が可能な口座タイプ。スタンダード口座と比べて、取引可能な銘柄が少ないなどの特徴があり初心者向けですが、スプレッドはスタンダード口座と同じになっています。
スタンダード/スタンダードセント口座での、主な通貨ペアでの平均スプレッドは以下のようになっています。
通貨ペア | 平均スプレッド |
EURUSD | 1pips |
USDJPY | 1.1pips |
GBPUSD | 1.2pips |
AUDUSD | 1.4pips |
USDCAD | 2.1pips |
USDCHF | 1.4pips |
NZDUSD | 2pips |
EURJPY | 1.9pips |
GBPJPY | 2pips |
ロースプレッド口座の平均スプレッド
Exnessのロースプレッド口座は、極めて狭いスプレッドと、1ロットあたり7ドルの往復取引手数料で取引できる口座タイプです。
ロースプレッド口座の主な通貨ペアでの平均スプレッドと取引手数料、そしてスプレッドに手数料を加えた実質的なスプレッドを一覧でまとめると以下のようになりますね。
通貨ペア | 平均スプレッド | 取引手数料 | 実質平均スプレッド |
EURUSD | 0pips | 7ドル | 0.7pips |
USDJPY | 0pips | 0.7pips | |
GBPUSD | 0.1pips | 0.8pips | |
AUDUSD | 0.2pips | 0.9pips | |
USDCAD | 0.4pips | 1.1pips | |
USDCHF | 0.2pips | 0.9pips | |
NZDUSD | 0.5pips | 1.2pips | |
EURJPY | 0.4pips | 1.1pips | |
GBPJPY | 0.4pips | 1.1pips |
ゼロ口座の平均スプレッド
Exnessのゼロ口座は、主要な通貨ペア、そして主要なほとんどの時間帯でゼロスプレッドを提供する口座タイプです。ただし、1ロットあたりの往復取引手数料は銘柄ごとに異なるため、その点は注意が必要ですね。
ゼロ口座の主な通貨ペアでの平均スプレッドと取引手数料、そしてスプレッドに手数料を加えた実質的なスプレッドを一覧でまとめると以下のようになります。
通貨ペア | 平均スプレッド | 取引手数料 | 実質平均スプレッド |
EURUSD | 0pips | 7ドル | 0.7pips |
USDJPY | 0pips | 7ドル | 0.7pips |
GBPUSD | 0pips | 9ドル | 0.9pips |
AUDUSD | 0pips | 5ドル | 0.5pips |
USDCAD | 0pips | 5ドル | 0.5pips |
USDCHF | 0pips | 9ドル | 0.9pips |
NZDUSD | 0pips | 13ドル | 1.3pips |
EURJPY | 0pips | 10ドル | 1pips |
GBPJPY | 0pips | 15ドル | 1.5pips |
プロ口座の平均スプレッド
Exnessのプロ口座は、外付けの手数料はかからず、狭いスプレッドだけで取引ができる口座タイプです。Exnessの中で唯一、即時決済によって約定させる口座タイプとなっていますね。
プロ口座での主な通貨ペアでの平均スプレッドは以下のようになります。
通貨ペア | 平均スプレッド |
EURUSD | 0.6pips |
USDJPY | 0.7pips |
GBPUSD | 0.7pips |
AUDUSD | 0.9pips |
USDCAD | 1.3pips |
USDCHF | 0.9pips |
NZDUSD | 1.2pips |
EURJPY | 1.2pips |
GBPJPY | 1.3pips |
Exnessと他業者との平均スプレッド比較
ここからはスタンダード口座と低スプレッド口座で、Exnessと主要な海外FX業者の一定期間内での実測平均スプレッドを比較したいと思います。
スタンダード口座の平均スプレッド比較
まずは各社のスタンダード口座(に相当する口座)で、主要通貨ペアの平均スプレッドを比較しましょう。
通貨ペア | Exness スタンダード口座 | XM スタンダード口座 | GemForex オールインワン口座 | Axiory スタンダード口座 | TitanFX スタンダード口座 |
EURUSD | 0.9pips | 1.8pips | 1.5pips | 1.3pips | 1.2pips |
USDJPY | 1pips | 1.7pips | 1.6pips | 1.4pips | 1.3pips |
GBPUSD | 1.1pips | 2.2pips | 2.2pips | 1.5pips | 1.6pips |
AUDUSD | 1.3pips | 1.8pips | 2pips | 1.7pips | 1.2pips |
EURJPY | 1.9pips | 2.2pips | 2pips | 1.5pips | 1.4pips |
Exnessでは、スタンダード口座としては狭いスプレッドを提供していることが分かりますね。
AxioryやTitanFXといった、基本的にボーナスキャンペーンを行わず、低スプレッドによるコスト削減をアピールする業者と同等か、通貨ペアによってはそれ以下のスプレッドで取引することが可能です。
低スプレッド口座の平均スプレッド比較
続いて、低スプレッド口座の平均スプレッドを見ていきましょう。
Exnessからは、取引手数料のないプロ口座と、取引手数料があるロースプレッド口座を比較対象に含め、それ以外の海外FX業者では、各社のECN口座などの低スプレッド口座を比較します。
まずは、各口座タイプの1ロットあたりの往復取引手数料は以下の通り。
Exness プロ口座 | Exness ロースプレッド口座 | XM XM Zero口座 | GemForex ノースプレッド口座 | Axiory ナノ口座 | TitanFX ブレード口座 | |
取引手数料 | なし | 7ドル | 10ドル | なし | 6ドル | 7ドル |
続いて、各口座タイプの平均スプレッド(カッコ内は取引手数料を含む実質的なスプレッド)を確認しましょう。
通貨ペア | Exness プロ口座 | Exness ロースプレッド口座 | XM XM Zero口座 | GemForex ノースプレッド口座 | Axiory ナノ口座 | TitanFX ブレード口座 |
EURUSD | 0.5pips | 0pips (0.7pips) | 0.2pips (1.2pips) | 0.5pips | 0.2pips (0.6pips) | 0.2pips (0.9pips) |
USDJPY | 0.6pips | 0.1pips (0.8pips) | 0.3pips (1.3pips) | 0.4pips | 0.4pips (1pips) | 0.4pips (1.1pips) |
GBPUSD | 0.6pips | 0.1pips (0.8pips) | 0.6pips (1.6pips) | 1.6pips | 0.6pips (1.2pips) | 0.6pips (1.3pips) |
AUDUSD | 0.8pips | 0.1pips (0.8pips) | 0.1pips (1.1pips) | 0.7pips | 0.5pips (1.1pips) | 0.2pips (0.9pips) |
EURJPY | 1.1pips | 0.4pips (1.1pips) | 0.6pips (1.6pips) | 0.6pips | 0.5pips (1.1pips) | 0.6pips (1.3pips) |
今回Exnessでは、タイプの違う2つの低スプレッド口座を比較に含めましたが、どちらも他社と比較して競争力の高いスプレッドを提供していることが分かります。
スキャルピングをする際などでも、Exnessは有力なブローカーになり得るでしょう。
Exnessのスプレッドに関する注意点
スプレッドの狭さが魅力のExnessですが、拡大する時間帯やタイミングもあります。最後にExnessのスプレッドの注意点について確認していきましょう。
日本時間の朝7時前後(夏時間は6時前後)はスプレッドが拡大する
サーバー時間で日付が変更となる日本時間の朝7時前後(夏時間は6時前後)は、各社がロールオーバー処理などのために新規注文を受け付けない時間帯が数分間あるため、流動性が下がりスプレッドが拡大します。
この時間帯は値動きも不安定になることがあるため、積極的な取引は避けたほうが無難でしょう。
大きな指標発表時などでもスプレッドは広がる場合がある
注目度の高い指標発表などでボラティリティが高くなるタイミングでも、通常のスプレッドより拡大する場合がありますね。またExnessでは、重要な指標発表の15分前から5分後の時間帯で、最大レバレッジを200倍に制限する処置が取られます。
スプレッドの拡大とあわせて、こうしたタイミングでの取引は慎重に行うようにしましょう。
まとめ
Exnessはボーナスキャンペーンを一切行わない代わりに、競争力の高い低スプレッドを提供しています。デイトレードやスキャルピングはもちろん、EAによる自動売買でもスプレッドの狭さは大きな武器になるでしょう。
スプレッド以外にも、最大で無制限のレバレッジ、ストップレベル0pips、ロスカット水準0%、スワップフリーオプションなど、Exnessは際立った特徴が多くある業者です。ボーナスは提供されていないものの、信頼性も比較的高く、利用価値がある海外FX業者の1社と言えるため、自身のトレードスタイルに合うトレーダーは利用を検討しても良いでしょう。
スプレッドの狭さや取引環境の優秀さ、ボーナス等を含めた海外FX業者の総合ランキングは下記にまとめています。より使い勝手の良いブローカーや自信とトレードスタイルに合った海外FX業者を探したいトレーダーは参考にしてください。
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