Tradeviewと言えば海外FX業者屈指の極狭スプレッド+取引手数料の安さを誇っており、最も取引コストが少ない一社と言えるでしょう。設立は2004年、ケイマン諸島金融庁CIMAのライセンス下で運営されており、信頼性も高いブローカーです。
そんなTradeviewでメインとなるILC口座の最大レバレッジは、公式サイトでは100倍と記載されていますが、日本のユーザーの場合は最大200倍まで利用可能。さらにTradeviewでは、ほとんどの銘柄ストップレベルが0pipsとなっており、取引しやすい環境となっていますね。しかし、海外FX全体で見ればTradeviewの最大レバレッジは低めです。さらに、ロスカット水準は高めの100%に設定されているなど、あらかじめ気をつけた方が良い点もありますね。
そこで本記事ではTradeviewの各口座タイプの特徴や、最大レバレッジを中心とした口座スペックについて詳しく解説。注意点なども含めてまとめて説明していきたいと思います。
Tradeviewの口座タイプとスペックの概要
まずはTradeviewが提供する口座タイプについて、特徴やスペックを確認していきましょう。
Tradeviewの口座タイプ一覧
Tradeviewではスタンダード口座の「X Leverage口座」と、低スプレッドのECN口座である「ILC口座」の2つの口座タイプから選択でき、各口座タイプの概要は下記のようになっています。
X Leverage口座 | ILC口座 | |
口座通貨 | JPY/USD/EUR/GBP | JPY/USD/EUR/GBP |
最大レバレッジ | 500倍 | 200倍 |
ドル円の平均スプレッド | 2pips | 0.3pips |
取引手数料 | なし | 1ロット往復5ドル |
最小入金額 | 1万円 | 10万円 |
最小取引ロット数 | 0.01 | 0.1 |
1ポジションあたりの最大取引ロット数 | 75ロット(全体として保有上限なし) | 75ロット(全体として保有上限なし) |
ロスカット水準 | 100% | 100% |
ストップレベル | 0pips〜 | 0pips〜 |
Tradeviewでメインになるのが、低スプレッド・低コスト取引が可能なILC口座ですね。スタンダード口座のX Leverage口座はスプレッドの広さがネックになりますが、ストップレベル0pipsなどの点は使いやすい仕様になっています。
X leverage口座(スタンダード口座)の特徴
TradeviewのX leverage口座は、取引手数料不要で利用できるスタンダード口座です。
最大レバレッジは500倍、そしてストップレベル0pipsとなっており取引しやすい仕様ですが、スプレッドの広さが大きな弱点であり、さらにボーナスキャンペーンもないため、利用の範囲が限られる口座タイプでもありますね。
強いて言えば、スイングトレードやスワップ狙いのトレードなどであれば、適している場面もあるでしょう。Tradeviewではユーロトルコリラなどで他社よりも条件の良いスワップポイントを提供している場合があり、そうしたものを狙うトレードを行う際は、X leverage口座でゆっくりポジションを持ってみても良いかも知れません。
ILC口座の特徴
ILC口座は、Tradeviewでメインの口座タイプであるばかりではなく、日本で知られた海外FXの中でも、低スプレッドECN口座の代表選手のような存在です。
50社を超える銀行およびリクイディティプロバイダーから最適な価格を抽出することで、スプレッドと取引手数料ともに、海外FXのECN口座としては最小水準となっていますね。
当然ながらスキャルピングやEAを利用した自動売買に制限はなく、高い取引環境を求めるトレーダーにはおすすめの口座タイプです。
最大レバレッジは、X leverage口座で500倍、ILC口座で200倍
Tradeviewの各口座タイプの最大レバレッジは、公式サイトではX leverage口座で400倍、ILC口座で100倍と書かれています。
しかし実際のところ、日本のユーザーに対してはX leverage口座で最大500倍、ILC口座で最大200倍までの上限変更が認められています。
X leverage口座で最大500倍のレバレッジは、海外FXとしては平均的と言えますが、ILC口座の最大レバレッジは200倍と他業者と比較した際はやや低め。この点は少し気をつけたいポイントですね。
ストップレベルはほとんどの銘柄で0pips
Tradeviewの大きなメリットとして、ストップレベルの狭さも挙げられます。
ストップレベルとは、指値注文や逆指値注文を入れる際に、現在のレートから離しておかなければいけない価格差の事ですね。もしストップレベルが6pipsの場合は、現在のレートの上下6pips圏内には指値・逆指値は入れられません。
Tradeviewでは、取り扱うほとんどの銘柄でストップレベルが0pipsに設定されています。指値・逆指値を使うトレーダーの場合は、ストップレベルは狭い方がストレスなく取引できるので、利用するFX業者を選ぶ際は注目したいポイントですね。
ちなみにTradeviewと同様にストップレベルを0pipsに設定している主要な海外FX業者としては、XMやAXIORY、TitanFX、TradersTrustなどが挙げられます。
ゼロカット保証で追証なし
Tradeviewでは、顧客の残高がマイナスにならないことを保証する、いわゆるゼロカットシステムを採用しています。ゼロカットがあることにより、相場の急変動によって口座残高以上の損失が発生した場合でもマイナス分はTradeviewによって補われ、ユーザーには追証がありません。
ただし、一般的に以下のような禁止行為を行なった場合はゼロカットされない場合があるため、注意しましょう。
- ゼロカットの乱用とみなされる取引(指標発表や週初めの窓開けだけを狙ったハイレバレッジ取引など)
- 他の口座を利用した両建て
- 裁定取引
Tradeviewの最大レバレッジ変更方法
ここからは、Tradeviewの最大レバレッジ変更方法を確認したいと思います。
Tradeviewの口座の最大レバレッジは、日本のユーザーの場合、公式サイトで掲載されているデフォルト値よりも高い倍率に設定し直すことが可能です。
デフォルト値 | 設定可能な最大値 | |
X leverage口座 | 400倍 | 500倍 |
ILC口座 | 100倍 | 200倍 |
最大レバレッジは、開設済みの取引口座に入金した後で、以下ようなの専用フォームから申請することで変更可能です。
このレバレッジ変更のページは、Tradeviewの日本語版サイトの中にはリンクが見当たりません。変更を希望する場合は、カスタマーサポートまで問い合わせるようにしましょう。
Tradeviewの日本語サポートは、公式サイトの日本語版サイトの素っ気なさからは想像できないほど迅速かつ丁寧なため、気軽に問い合わせても問題ありません。
Tradeviewの口座スペック注意点
最後に、Tradeviewの口座スペックについての注意点を確認したいと思います。Tradeviewの最大レバレッジやレバレッジ規制の基準、ロスカット水準などについて見ていきましょう。
ILC口座の最大レバレッジは、海外FXの中では低め
Tradeviewの最大レバレッジは、X leverage口座で500倍、ILC口座で200倍となっています。
X leverage口座の最大500倍については、特に問題はないでしょう。しかしILC口座の最大200倍は、取引する際には十分に高い倍率ではありますが、海外FXのレバレッジとしては低めと言わざるを得ません。
レバレッジが200倍の場合、ドル円のレートが115円の時にドル円で10万通貨(1ロット)のポジションを持つための必要証拠金は、5万7,500円です。ちなみにレバレッジ500倍では、同じ条件での必要証拠金は2万3,000円になります。
ILC口座の最低入金額は10万円ですが、取引するロット数をあげる場合は、レバレッジが低い分ある程度の金額を入金する必要がある点は、念頭におく必要があります。
マージンコールはなく、ロスカット水準は100%
Tradeviewではすべての口座タイプで、マージンコールはなく、ロスカット水準は100%に設定されています。
海外FX業者で良く見られるのは、マージンコール水準50%、ロスカット水準20%のパターンですが、それに対してTradeviewのロスカット水準は高めと言えるでしょう。
特にTradeviewでメインになるILC口座では、最大レバレッジ200倍、ロスカット水準は100%のため、他社の口座と比較した場合、かなりロスカットされやすいと言えます。
実際に、TradeviewのILC口座と、仮想の他社口座Aについて、10万円の証拠金で1ロット取引した場合に、ロスカットされるまでの値幅を簡単に比較してみましょう。
ILC口座 | 他社口座A | |
最大レバレッジ | 200倍 | 500倍 |
ロスカット水準 | 100% | 20% |
ロスカットされる値幅 | -45pips | -95pips |
一般的なスペックの他社口座が95pips未満の損失まで耐えられるのに対し、ILC口座はその半分程度の45pips未満の損失にしか耐えられません。
もちろん、ロスカットされた場合の痛手はILC口座の方が少ないとの見方もできますが、証拠金を目一杯使ったハイレバレッジトレードをする人の場合は、ILC口座のスペックは物足りなく感じるかもしれませんね。
ILC口座の最小取引量は0.1ロットと少々高め
TradeviewのILC口座の取引スペックの注意点として、最小取引ロット数も挙げられます。
X Leverage口座の最小取引ロット数は0.01ロット(1,000通貨)となっており、これは一般的な海外FXと同じですが、ILC口座の最小取引量は0.1ロット(1万通貨)と少々高めの設定です。
FXを始めたばかりの人や初心者にとってはやや厳しい条件となっており、ILC口座はある程度経験のあるトレーダー向きと言えるでしょう。
口座残高によるレバレッジ制限がある
Tradeviewでは、口座残高によるレバレッジ制限が行われます。
X Leverage口座、ILC口座ともに、口座残高が10億円を超えると、最大レバレッジは100倍に制限される場合があります。
ただし、レバレッジ制限が行われる場合でも、自動的に切り替えられる訳ではなく、サポートデスクから連絡が行われ、ユーザーの了承の上で変更されます。
まとめ
TradeviewのILC口座は、海外FXのECN口座として最も低コスト取引が可能といっても過言ではありませんが、コスト面以外のスペックでは、最大レバレッジ200倍と最小取引量0.1ロットに加え、ロスカット水準100%という、玄人好みの仕様になっていますね。
競合他社と比べると、ILC口座のスペックは人を選びますが、取引コストの小ささやストップレベルの狭さは大きな魅力と言えるでしょう。また、スプレッドの広さから話題になることの少ないX Leverage口座(スタンダード口座)ですが、スペック自体は低くはないため、スイングトレードなどの目的で口座を使い分けるには面白いかもしれません。
Tradeviewの各口座タイプは、デフォルトのレバレッジは低い場合があるので、口座開設をして入金を済ませたら、レバレッジの引き上げ申請を忘れないようにしましょう。
口座スペックの高さやスプレッドの狭さ、ボーナス等を含めた海外FX業者の総合ランキングは下記にまとめています。より使い勝手の良いブローカーや自信とトレードスタイルに合った海外FX業者を探したいトレーダーは参考にしてください。
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