2013年に日本向けサービスを開始した中堅海外FX業者Myfx Markets(マイエフエックスマーケット)。派手なボーナスキャンペーンなどは開催していないものの、低スプレッドと高い約定力が売りの知る人ぞ知る硬派なブローカーですね。特に豪ドル通貨ペアのスプレッドの狭さは業界の中でもトップクラス。約定スピードも早く注文はサクサク通るため、ストレスなく取引出来ます。
規制の厳しいオーストラリアにおいて最大シェアを誇る大手FX業者「AxiTrader」のホワイトラベルとして運営されていることからその信頼性も高く、またLINEでも問い合わせできる充実のサポート体制など、取引以外の面においても満足度が高いですね。
そこで本記事では、そんなMyfx Marketsの特徴や評判はもちろん、メリット・デメリットについても詳しく紹介。そのほかMyfx Marketsに向いているトレーダーなど幅広く解説していきたいと思います。
Myfx Markets最大の魅力は高い信頼性と狭いスプレッド
まずはMyfx Marketsの最大の特徴とも言える、会社の信頼性とスプレッドについて詳しく解説していきたいと思います。
大手ブローカーのホワイトラベルを取得しており信頼性は高い
Myfx Marketsは、オーストラリアの大手ブローカーである、AxiTraderのホワイトラベルを取得しています。ホワイトラベルとは、ある企業が独自に提供しているサービスや開発した製品に対して、他の企業が自社ブランドとして展開できる権利のこと。つまりMyfx Marketsは実質AxiTraderのシステムを、自社サービスとして展開しているというわけですね。最近ではインフラ事業や金融サービスを中心に、このホワイトラベル化は進んでいます。
ではなぜ、ホワイトラベルを取得していることが信頼に繋がるのかと言うと、それはホワイトラベルを取得している企業に万が一問題が起きた場合、ホワイトラベル取得を許した企業側の信頼に大きな影響を与えるためです。つまりホワイトラベルを取得しているということは、AxiTrader側がMyfx Marketsの信頼性を保証していると言えますね。
ちなみにAxiTraderは、世界的に規制が厳しく認可されるのが難しいと言われるASIC(オーストラリア証券投資委員会)のライセンスを取得しています。また、拠点を置くオーストラリアでは、ナンバー1の口座開設者数を誇るFXブローカーでもありますね。そのような信頼度の高いAxiTraderからホワイトラベルを取得していると言うことで、Myfx Marketsも会社としての信頼性が高いと言えます。
もちろん、Myfx Markets自体もFSA(セントビンセント・グレナディーン)のライセンスを取得済み。マイナーな金融ライセンスではありますが、これは日本の金融庁からの圧力により仕方のないことであり、日本で活動している海外FX業者の多くはマイナーな金融ライセンス化で日本人口座を管理・運営しています。
LINEでの問い合わせにも対応する充実の日本語サポート
公式サイトは英語になっているMyfx Marketsですが、口座開設後のマイページはもちろん、サポートなどは全て日本語に対応しています。メールやチャットなど、サポートへの問い合わせ方法も多数用意されており、サポート面は充実していると言えますね。
特に海外業者でありながらLINEで問い合わせできるのはかなり珍しいポイントではないでしょうか。普段から使う機会が多い馴染みのツールを使ってサポートを受けられるというのは、大きなメリットと言えます。サポートデスクは、平日であれば24時間稼働していることもあり、遅くても翌日には返信が来るという点も安心ですね。
業界屈指の狭いスプレッド
Myfx Marketsはスプレッドの狭さでにも定評があります。実際にどのくらいスプレッドが狭いのかについてですが、同じくスプレッドが狭いと言われている「Titan FX」「Axiory」「Tradeview」の3社と比較した表が以下になります。
Myfx Markets | Titan FX | Axiory | Tradeview | |
USDJPY | 1.3pips | 1.33pips | 1.3pips | 1.8pips |
EURJPY | 1.6pips | 1.74pips | 1.9pips | 1.9pips |
GBPJPY | 2.4pips | 2.45pips | 2.0pips | 2.3pips |
AUDJPY | 2.0pips | 2.12pips | 1.7pips | 2.6pips |
EURUSD | 1.4pips | 1.2pips | 1.3pips | 1.7pips |
GBPUSD | 1.4pips | 1.57pips | 1.2pips | 2.0pips |
※スタンダード口座で比較
通貨ペアによって異なりますが、日本人に馴染み深いドル円(USDJPY)は、Axioryと並んで最狭ですね。他の通貨ペアにおいても、ライバル業者と遜色のないスプレッドを実現していると言えるでしょう。またここには載せていませんが、オーストラリアの大手ブローカーAxiTraderのホワイトラベルと言うことで、特に豪ドル絡みの通貨ペアは圧倒的に狭いスプレッドになっています。
主要海外FX業者のスプレッド比較は下記の記事にまとめています。
Myfx Marketsの特徴と評判~メリットとデメリット~
ここからはMyfx Marketsの口座スペックや特徴、さらにメリットやデメリットについて解説していきたいと思います。
Myfx Marketsの口座タイプとスペック
Myfx Marketsには、「スタンダード口座」と「プロ口座」の2種類の口座タイプに加え、仮想通貨専用口座もあります。それぞれの特徴は下記のような感じですね。
MT4スタンダード | MT4 Pro | 暗号通貨 | |
レバレッジ | 最大400倍 | 最大400倍 | 最大5倍 |
ロスカットレベル | 証拠金維持率20%以下 | 証拠金維持率20%以下 | 証拠金維持率20%以下 |
手数料 | なし | 7ドル(往復) | なし |
最低入金額 | 200ドル | 1,000ドル | 500ドル |
最小取引サイズ | 0.01ロット | 0.01ロット | 0.01ロット |
市場 | 50+FXのペア・金属・CFD取引・暗号 | 50+FXのペア・金属・CFD取引・暗号 | 暗号通貨のみ |
モバイル取引 | 可能 | 可能 | 可能 |
利用可能なアカウント通貨 | USD・JPY・AUD | USD・JPY・AUD | USD・JPY |
デモ期間 | 無期限 | 無期限 | 無期限 |
MT4スタンダード口座はいわゆるSTP方式でスプレッドがやや広い代わりに手数料は無料、MT4 Pro口座はいわゆるECN方式でスプレッドが狭い代わりに往復7ドル(0.7pips)の手数料が発生する取引口座となります。
スタンダード口座とプロ口座の違いは、上記スプレッドと手数料に加え、最低入金額ですね。スタンダード口座の200ドルに比べ、プロ口座では1,000ドルとややハードルが高くなっています。初期資金が少なめの人はスタンダード口座を選ぶようにしましょう。
最大レバレッジやロスカットレベルなど、他の項目では特に両口座で違いはありません。ロスカットレベルが証拠金維持率の20%以下というのは、海外FX業者の中でも低いほうであり、アグレッシブな取引も可能になっています。
取引出来る通貨ペアは45種類とまずまず。加えて原油やエネルギー、日経225などのインデックスも取引できるようになっていますね。通貨だけに限らず幅広いトレードにも対応していると言えます。
STP方式とECN方式の違いやそれぞれのメリット・デメリットについては下記の記事に詳しくまとめています。
ロスカットレベルが低いことによるメリットや各海外FX業者のロスカットレベル比較は下記をどうぞ。
取り扱い通貨ペアが多いことによるメリットや主要海外FX業者の通貨ペア数比較は下記にまとめています。
約定力の高さには定評あり
トレードをする上で非常に重要な要素である約定スピードですが、サクサクと約定しストレスなく取引ができると評判です。実際に私が使っていてもほとんどスリッページなどが発生することなく、注文はスピーディーに処理されますね。
この約定力の高さを実現しているのは、Equinix(エクイニクス)社のデータセンター内に設置された取引サーバー。エクイニクス社と言えば、数多くの有名金融機関、政府機関を顧客に抱える世界トップクラスの通信インフラ企業ですね。TitanFXやAxioryと言った約定力に定評がある海外FX業者の多くも、このエクイニクス社のデータセンターを利用していることから、Myfx Marketsもこれらのブローカーと同水準の約定力を誇っていると言えるでしょう。
完全NDD方式を採用
海外FX業者の中にはNDD方式をうたいながら、実際はDD方式であるという会社も存在します。海外FX=DD方式と思っていると、実は利用しているブローカーはDD業者だったということも珍しくありませんね。
しかしMyfx Marketsについては間違いなくNDD方式を採用していると言っても良いでしょう。その理由は公式サイト内にて、提携LP(リクイデティプロバイダー = レートの提供元)をしっかりと公開していることにあります。SMBCやバンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレーなど、世界的金融機関がLPであることを明記してあり、Myfx MarketsのNDD方式採用には、十分な信頼性があります。
NDD方式であれば取引の透明性が高く、レート操作や約定拒否など業者側で注文操作をされる心配はありません。もちろん、スキャルピングやEAを使った自動売買についても一切制限されることなく、自由なトレードが可能です。
DD方式とNDD方式の違い、メリット・デメリットなどは下記で詳しく解説しています。
豊富な入金手段を用意
Myfx Marketsでは入金方法が豊富に用意されており、下記の4種類に対応しています。
- 国内銀行送金
- 海外銀行送金
- クレジットカード
- bitwallet
特に国内銀行送金に対応している点は大きなポイントですね。海外FXを利用する場合、手数料が高く着金まで時間がかかる海外送金が必要になることもありますが、国内銀行送金であれば手軽かつスピーディーな送金ができます。銀行営業時間内であれば振込から30分程度で口座に反映されるため、非常に使い勝手が良いですね。
またbitwalletに対応している点も素晴らしいです。bitwalletは日本国内の銀行口座と海外サービスの間を取り持ってくれるオンラインウォレットサービスであり、海外FX口座の入出金において非常に便利なサービス。格安な手数料で出金や資金移動ができるため、複数の海外FX業者を利用している人はまさに必須と言えます。
国内銀行送金とbitwallet、さらにクレジットカードにも対応していることから、入金において困ることはほとんどないでしょう。Myfx Markets側の入金手数料も全て無料(銀行などの振込手数料などは別途発生)で、使い勝手はかなり良いと言えます。
bitwalletの特徴やメリット、使い方などは下記の記事に詳しく解説しています。
追証なしのゼロカットシステムを採用
海外FXが国内FXと大きく違う点と言えば、ゼロカットの有無でしょう。国内FXにはゼロカットがないため、万が一強制ロスカットが間に合わずに口座残高がマイナスになった場合は追証が発生します。追証の額によっては最悪の場合、借金を抱えることになってしまいますね。
しかし海外FXではマイナス残高をリセットしてくれるゼロカットがあるため、基本的に追証はありません。口座に入金した資金以上の損失は発生しないため、借金を抱えるようなリスクはないということですね。
Myfx Marketsはこのゼロカットについて、公式サイト内には記載していません。しかし、実際に取引してみると追証が発生することはなく、実質的にゼロカットシステムを採用していると言えるでしょう。ただしゼロカットの条件として、一定金額の入金が求められることがありますので、この点は注意が必要です。
決まったボーナスキャンペーンは存在せず、不定期開催
海外FXと言えばボーナスと考える人も多くいますね。海外FX業者の多くが新規顧客獲得のため、また積極的にトレードをしてもらうために「新規口座開設で5,000円のボーナス」や「入金額に対して100%のボーナス」と言ったキャンペーンを開催しています。
しかし残念なことに、Myfx Marketsにはこのような常時開催のボーナスキャンペーンやキャッシュバックは存在しません。ただ、不定期ではありますがたまに期間限定でボーナスキャンペーンを実施していることがありますね。直近では新規口座開設 or 乗り換えで5,000円のボーナスというものや、10%入金ボーナス(規定取引量で出金も可能)というものが開催されていました。中には比較的お得なキャンペーンもあり、新規口座開設者だけでなく既存利用者にもメリットがありますので、公式サイトやメールはしっかりチェックしておくようにしましょう。
公式ホームページはついに日本語対応
少し前まで日本語に対応していなかったMyfx Marketsの公式ホームページですが、サイトリニューアルにより遂に日本語に対応しました。英語でしか情報が確認できないということで、利用に抵抗があったり内容がわかりづらいという評判が多く、デメリットとして挙げている人も多くいましたが、これでその不安もなくなりましたね。
ちなみに公式ウェブサイトリニューアルキャンペーンとして、2019年11月30日までの期間限定で、一定額の入金と取引でボーナスが獲得できるキャンペーンを開催しています。
必要入金額と取引量は以下の表の通り。
入金額 | 必要取引ロット数 | ボーナス額 |
5万円 | 5ロット以上 | 5,000円 |
10万円 | 10ロット以上 | 8,000円 |
15万円 | 15ロット以上 | 12,000円 |
25万円 | 20ロット以上 | 20,000円 |
30万円 | 40ロット以上 | 50,000円 |
スタンダード口座のみが対象でボーナス獲得に一定量の取引が必要というのは、ややハードルが高いですね。ボーナス率についても、100%ということが多い他の海外FX業者と比較すると低く感じてしまいます。ただ前述の通り、Myfx Marketsには常時開催されるボーナスはありませんし、新規だけでなく既存利用者も貰えるボーナスですので、この機会にボーナス獲得を狙うのも良いと思います。
初回入金額が200ドルと比較的高め
多くの海外FX業者では、少額入金からトレードできたり、そのための口座を用意しています。しかし、Myfx Marketsの場合は、最も最低入金額が低いスタンダード口座でも200ドルという設定。ある程度余裕のあるトレードを行うにはそれなりの証拠金があった方が良いため、200ドルという金額は決して多い訳ではないのですが、それでも他の海外FX業者と比べると高く感じてしまいますね。
特にFX初心者のトレードや、約定力や口座スペックを確認するためのお試しトレード目的には、もう少し低い金額から始められた方が良いと言えるでしょう。入金額が気になる場合は、スタンダード口座でも最低入金額が5ドルに設定されているXMや、口座によっては1ドルから始められるFBS、BigBossなど、違う業者を選ぶようにしましょう。
銀行送金の出金手数料は高い
Myfx Marketsでは出金の際に銀行送金を選択した場合、1回の出金につき$25(約2500円)の手数料が発生してしまいます。これはあくまでもMyfx Markets側に支払う手数料であり、ここにさらに中継銀行のリフティングチャージや、受け取る国内銀行での手数料が追加で発生しますので、出金にかかる実質の総コストは6,000円〜7,000円と非常に高くなってしまいますね。
XMなどの主要な海外FX業者では、銀行送金でも出金手数料が無料(リフティングチャージなどは別)ということが多いため、これは正直に言って大きなデメリットと言えるでしょう。ただbitwalletによる出金であれば、手数料は無料、かつbitwalletから国内銀行への送金も824円(割引制度もあり)と格安になりますので、コストを気にする場合はbitwalletを使うようにしましょう。
顧客資金は分別管理のみ
ライセンスに関しては何の問題もないMyfx Marketsですが、顧客資金の管理方法については、やや疑問があります。公式サイトでは「資金管理は安全ですか?」という質問に対して「お客様の資金はすべて弊社の信託口座で管理されております。」と記載されており、一見すると信託保全のように思いますが、これはいわゆる分別管理でしょう。
信託保全は完全に第三者の立場にある信託銀行や信託法人に、資金管理を委託する方法ですので、「弊社の信託口座で管理」ということであれば、Myfx Markets内で管理されている=分別管理ということになります。信託保全がなく分別管理のみということは、Myfx Marketsが万が一倒産してしまった場合、預けている資金が保証されない可能性があるということになりますので、安全性の面ではやや劣ると言えますね。
ただ国内FXのように信託保全が義務化されていない海外FXでは、むしろ信託保全を採用しているブローカーの方が珍しいのも事実です。分別管理だからと言って必ずしも信頼できない業者という訳ではありませんので、過度に心配する必要もありません。
Myfx Marketsの利用をおすすめする相性の良いトレーダー
最後にMyfx Marketsの特徴やメリット・デメリットを踏まえた上で、Myfx Marketsと相性の良いトレーダーについて紹介しますので、自分が重要視しているポイントやトレードスタイルと合っているか確認してみてください。
スキャルピングメインで取引することが多いトレーダー
低いスプレッドや取引の透明性が高いNDD方式を採用していることもあり、Myfx Marketsは短期売買中心のスキャルピングトレーダーに向いていると言えます。何度も売買を繰り返して小さい利益を積み重ねていくスキャルピングでは、約定力も非常に重要になってきますが、この点でもMyfx Marketsは高い水準を維持していますね。
DD業者のように約定拒否や意図的なレートずらし、スリッページの心配がなく、豪ドル絡みなど特定の通貨ペアでは業界最狭レベルのスプレッドを実現しているため、スキャルピングが主な取引方法という人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
総括
最近公式ページが日本語に対応したりボーナスキャンペーンを開催するなど、本格的に日本でのサービスを展開しはじめたMyfx Markets。今後も様々なアクションが期待でき、目が離せない海外FX業者のひとつですね。大手ブローカーのホワイトラベル取得ということから、信頼性もある程度担保された安心して利用できる業者と言えます。
ただ、最低入金額が少し高めに設定されている点や常設のボーナスがない点などは、あまりFX初心者向けとは言えませんね。どちらかと言えば中級者以上向けであり、特にスキャルピングトレーダーはうまく活用できそうな印象ですので、気になる人はぜひ一度口座開設をしてその約定力の高さなどを体験してみてください。
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