BXONE(ビーエックスワン)は、仮想通貨の取引所でありながら、オンラインウォレットサービスも内包された、新しいサービスです。最近では、海外FXの最大手であり、当サイトの海外FX業者総合ランキングでもトップに輝いているXMの入出金方法としても採用されており、それを機会に名前を知ったと言う人も多いかもしれませんね。
日本円での入出金ができ、さらに仮想通貨との両替もできるサービスとして注目され始めていますが、まだ新興のサービスということで、よくわからない部分も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、BXONEのサービス内容の紹介からメリット・デメリット、さらに入出金に対応している海外FX業者まで、詳しく解説したいと思います。
BXONEとは
BXONEは、日本円でも仮想通貨を売買できる、海外の仮想通貨取引所、そしてオンラインウォレットです。ユーザーにとってのオンラインウォレットのメリットは、海外FX業者への入出金の際に、資金を現金よりも小回りの効く形で扱えることですね。文字通り、オンライン上の財布と言えます。
仮想通貨の取引所でもあるBXONEでは、現在下記の法定通貨と仮想通貨を扱っています。
法定通貨 | 仮想通貨 |
USD / EUR / JPY | BTC / ETH / XRP / BCH LTC / EOS / NEO / DSH |
上記3つの法定通貨と8種類の仮想通貨は、24時間365日いつでも両替可能。そしてBXONE口座内の資金は、海外FX業者への入出金だけでなく、ショピングの支払い等にも利用することができます。
またBXONEに預けられた顧客の暗号資産は、コールドウォレットによりオフラインで保管されます。その他、ワンタイムパスワードとSMSなどを使用した2段階認証や、パスワードを解析し不正侵入をするプログラム対策としての画像認証など、セキュリティ面でもいくつもの対策が取られています。
BXONEのメリット
ここからは、BXONEを利用する際のメリットを確認したいと思います。BXONE口座からの入出金手数料の低さや、特徴的なサービスであるeZpayカードの利用方法などについて見ていきましょう。
入金手数料が無料
BXONE口座への入金には、国内銀行送金やクレジットカード入金、そして仮想通貨による入金の3つの方法がありますが、どの方法でも入金手数料は無料。ただし銀行送金の場合、送金手数料自体はユーザー負担となる点には注意が必要です。
同じくオンラインウォレットサービスであり、海外FX業者への入出金によく使われるbitwalletと比較してみると、国内銀行送金による入金手数料は無料(振込手数料は別途必要)ということで、BXONEと同じですね(後述しますが、クレジットカード入金との比較は割愛)。
他にも多くの海外FX業者が入出金手段として採用しているSTICPAYとの比較では、STICPAYへの入金時には、国内銀行送金での入金手数料は入金額の2%、各種仮想通貨の入金手数料は入金額の1%と、必ず入金手数料が発生するため、BXONEのほうが優れていると言えるでしょう。
出金手数料が他業者と比べて安い場合がある
BXONE口座から国内銀行口座への日本円での出金手数料は、以前は最低2,000円とかなり割高でした。例えば、bitwallet口座から同条件の出金手数料は、出金額にかかわらず一律824円であることを考えると、利用をためらうに十分な金額です。
しかし最近、出金手数料が見直され、出金額の0.5%(最低手数料500円、最大手数料5,000円)と改善されています。16万4,800円までの出金であれば手数料は500円〜824円になるため、bitwalletと同等またはそれ以下の手数料で出金を済ませることができ、出金額によってはメリットがあると言えますね。
国内銀行振込で入金可能
BXONEは、国内銀行振込に対応しています。日本の銀行にあるBXONEの口座に振り込むことで、BXONE口座に入金できると言うものですね。普段利用している銀行のネットバンキングやATMからも、簡単に入金することが可能です。
eZpayカードで海外のATMでも出金可能
BXONEを利用する際の目玉コンテンツとも言えるのが、このeZpayカードですね。eZpayカードは、BXONE口座の残高からチャージして、世界各国のATMからの引き出しや、ショッピングの決済などに利用できる、プリペイドカードです。これはSTICPAYに用意されている「STICPAYカード」とよく似たサービスと言えますね。
基本的にドル建てとなっていますが、もちろん日本のATMでも使えます。FXで得た利益などを国内の銀行などを経由せずに出金できるということで、その手軽さが大きな魅力でしょう。
ATMからの引出しには、以下のようにそれぞれに限度額が決められています。
1回の限度額 | 1,000ドル |
1日の限度額 | 2,500ドル |
1年の限度額 | 25,000ドル |
また、eZpayカードを利用する際の主な項目の手数料は以下の通り。
カードへのチャージ(Top Up) | 1.5ドル |
ATMでの残高確認 | 0.65ドル |
香港のATMでの引出し | 引出し額の1%、または4.55ドルのうち高い金額 |
香港以外のATMでの引出し | 引出し額の1%、または3.9ドルのうち高い金額 |
ATMでのPINコードのリセットまたは設定 | 3.9ドル |
PINを間違えたりした場合の再設定 | 6.5ドル |
eZpayカード間の送金 | 0ドル |
もし、1回の限度額である1,000ドルを香港以外のATMで出金する場合、かかる手数料の以下のようになりますね。
1,000ドル(出金額)ー1.5ドル(カードへのチャージ料金)=998.5ドル
998.5ドルー9.98ドル(今回は3.9ドルより多いため、引出し額の1%が手数料)=988.52ドル
国内銀行出金の場合、10万円を出金する場合の手数料は500円であることを考えると、eZpayカードでの出金コストはやや割高です。しかし、世界中のATMから出金可能であることを考えると、じゅうぶん利用価値はあると言えるのではないでしょうか。
ちなみに、通常eZpayカードの発行には、手数料として30ドルがかかります。ただキャンペーンなどにより割引がされている場合もありますので、公式サイトなどをよく確認しておくようにしてください。またパスポートのアップロードが必要ですので、作成時には用意しておくようにしましょう。
仮想通貨に強い
BXONEは、オンラインウォレットであると同時に仮想通貨の取引所でもあり、流通量が少ない仮想通貨でも両替が可能な場合があります。
例えば、XMなどは取引口座への入金方法に仮想通貨は対応していませんが、BXONE口座を経由することで、間接的に仮想通貨での入金が可能になりますね。
また、BXONE口座から出金では、対応の法定通貨だけではなく、ビットコインとイーサリアムでの出金も可能です。普段から仮想通貨を利用されている人にとっては、便利なサービスと言えるでしょう。
BXONEのデメリット
BXONEは仮想通貨取引所としては有益な部分も多いのですが、「海外FXへの入出金」と言うシンプルな目的を果たすためのオンラインウォレットとしては、やや使い勝手が悪い、と言う印象を持つ場面もあります。ここからは、BXONEを利用する際の、いくつかのデメリットについて確認していきたいと思います。
日本語に対応していない
BXONEは、日本語非対応の業者です。公式サイト内の表記はすべて英語ですので、苦手な方には注意が必要かもしれません。ただし、メールによるサポートは日本語で受けられます。
対応している海外FX業者がまだ少ない
2020年7月時点で、BXONEでの入出金に対応している海外FX業者は、XMとBIGBOSSのみです。
同じオンラインウォレットとして、多くの業者で採用されているbitwallet、またはSTICPAYなどに比べると、対応業者が2社しかないため、業者間での入出金効率と言う点ではどうしても見劣りしてしまいますね。
クレジットカード入金には高いハードルがある
BXONEは、クレジットカード入金にも対応しています。しかしクレジットカード入金は「クレジットカードで仮想通貨を購入する」と言う形になり、一般的に想像されるカードによる口座への入金とは違っています。
さらに、クレジットカードで仮想通貨を購入した場合は、カード利用枠の現金化やマネーロンダリング防止のため、60日間は購入した分の仮想通貨を送金や出金に使うことができません。
海外FXへの入金手段として使うことを前提に考えると、BXONE口座へのクレジットカード入金には、高いハードルがあると言わざるを得ませんね。BXONEへの入金方法は事実上、銀行送金と仮想通貨の2択と言えます。
BXONEの入金/出金方法
ここからは、BXONEの入金/出金方法と、それぞれの手数料を確認したいと思います。
入金方法と手数料
BXONE口座への入金方法と手数料は、以下の通りです。
入金方法 | 入金手数料 |
国内銀行送金 | 無料(送金手数料は別途必要) |
クレジットカード VISA, MasterCard | 無料 |
仮想通貨(他の取引所からの送金) | 無料 |
出金方法と手数料
BXONE口座からの出金方法と手数料は、以下の通りです。
出金方法 | 出金手数料 |
国内銀行送金(円建て) | 0.5%(最低手数料500円、最大手数料5,000円) |
外貨建ての国内銀行口座への送金(ドル/ユーロ) または海外銀行送金 | 1%(最低手数料20ドル/15ユーロ/2,000円) |
eZpayカード | チャージ手数料1.5ドル+ATMでの引出し手数料 |
仮想通貨 | 無料 |
BXONEの口座開設に必要な書類
BXONE口座に入金して実際に使えるようにするには、以下のような本人確認書類(KYC)と住所証明書類が各1種類ずつ必要です。
本人確認書類 (有効期限内のもので、顔写真が入ったもの) |
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住所証明書類 |
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BXONE口座の口座開設自体は、名前とメールアドレス、そしてパスワードの設定だけで簡単に行うことができますが、実際に入金して使う場合は、本人確認書類と住所証明書類が必要です。各必要書類は、口座開設時にはあらかじめ用意しておいた方が、スムーズに利用を開始できるでしょう。
BXONEに対応した海外FX業者
最後に、BXONEに対応した海外FX業者を確認しましょう。2020年7月時点で、以下の2社が入出金手段としてBXONEを導入しています。
XM
XMは2009年に設立され、海外FXトレーダーからの支持の厚い人気ブローカーの1つで、BXONEをいち早く導入した海外FX業者としても知られています。XM自体は仮想通貨の入出金に対応しておらず、これまではSTICPAY経由でのみ可能でしたが、BXONEに対応したことで、選択の幅が広がったと言えるでしょう。
BIGBOSS
BIGBOSSは2013年に設立した、新興ブローカーの1つです。丁寧に日本語化された公式サイトや、取引量に応じたボーナス還元などで少しずつ認知度を高めています。XM同様、早い段階でBXONEに対応した1社ですね。
BIGBOSSの全体的な評判や特徴、メリット・デメリットは下記に詳しくまとめています。
まとめ
以前は出金手数料の高さから、優先順位の低かったBXONEですが、現在は料金の改定により、金額によってはBXONE口座からの出金は、他社と比べても低いコストで行うことができます。その他、eZpayカードによるATMからの出金や、年中無休で仮想通貨の両替が行えるなど、興味深いサービスも展開していますね。
ただし、対応ブローカーの少なさがネックになり、ターゲットになるユーザーの層が絞られているのが現状かもしれません。15万円程度の範囲で入出金をするXMをメインで使っているトレーダーか、海外でも利用できるeZpayカードにメリットを感じるユーザーにはおすすめできそうです。
とは言えサーボスの改善などにも力を入れているようですし、今後、さらなる利便性の向上や対応海外FX業者の増加に期待したいサービスと言えるでしょう。
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