easyMarketsは2001年に設立され、運営開始から20年以上経つ老舗ブローカーです。しかしながら、日本への参入は2019年とごく最近であることから、日本人トレーダにとってはあまり馴染みがないかも知れませんね。
英領バージン諸島金融サービス委員会のライセンスを保有していることに加え、サッカーのレアル・マドリードCFの公式パートナーと言う肩書、さらに業界受賞歴も豊富にあることから、ある程度信頼性も高いと言える優良FX業社と言えるでしょう。
そんなeasyMarketsの特徴は、極めてユニークな取引機能の数々にあります。例えば「dealCancellation」と言う機能では、事前に手数料を払うことで、指定時間内の取引で損失が出た場合、取引をキャンセルすることができます。その他にも、完全固定制の低スプレッドや初回入金ボーナスも提供しており、非常に特徴の多い業者と言えるでしょう。
そこで本記事ではeasyMarketsの魅力や特徴を、メリットやデメリットを交えつつ分かりやすく解説したいと思います。
easyMarkets最大の魅力は、他社には見られない3つの独自機能
easyMarketsの大きな特徴となっているは、以下の3つの独自機能です。
- 取引をキャンセルできる「dealCancellation」
- 値動きを数秒止める「フリーズレート」
- ストップロス/テイクプロフィットの自動設定機能
それぞれ非常に魅力的な機能と言えますが、これらの独自機能を使用するための前提条件として、利用するプラットフォームの制限があることには注意しましょう。
easyMarketsでは取引プラットフォームとして、世界的に利用者の多いMT4に加えて、easyMarketsオリジナルのウェブプラットフォームの主に2種類を提供していますが、これから紹介する独自機能は、easyMarketsオリジナルのウェブプラットフォーム限定で利用できる機能になっています。
取引をキャンセルできる「dealCancellation」
easyMarketsの最も特徴的な機能が、この「dealCancellation」でしょう。事前に手数料を支払うことで、指定期間内に限り損失が出てしまった取引を取り消しすることができます。
dealCancellationでは、新規のポジションを建てる前にその取引に対してdealCancellationを「ON」にし、さらにキャンセルが効く時間を1時間/3時間/6時間の3種類から指定します。サービスを利用する際の手数料は、市場のボラティリティなどによりその都度算出される形ですね。
もし取引の結果損失が出た場合、指定した時間内であればdealCancellationは有効です。取引をキャンセルし、損失をなかったことにできます。
このようにまるで取引に保険をかけるようなサービスを提供しているのは、数ある海外FX業者の中でもeasyMarketsだけであり、非常に魅力的な機能と言えるでしょう。取引コストとし手数料が必ず発生する、と言う点には注意したいですが、レバレッジを効かせた取引を行いたい時など、有効に利用できる場面があるのではないでしょうか。
easyMarkets公式サイトでdealCancellationの詳細を確認
値動きを数秒止める「フリーズレート」
「フリーズレート」も、easyMarketsが提供する特徴的なサービスの1つですね。こちらはその名の通り、値動きを数秒間フリーズさせてライブレートとの比較を行った上で、停止させた価格で売買を行うことが可能な機能です。
数秒先の未来を知った上で売買を判断できると言うまさに夢のようなサービスですが、さらに魅力的なポイントとしてこのフリーズレートを使用する際には、制限や別途手数料が一切必要ありません。フリーズレートを利用することで、取引コストを削減したり、より大きな利益を狙うことが可能になります。
ストップロス/テイクプロフィットの自動設定機能
ストップロス(損切り)や、テイクプロフィット(利食い)の注文を入れておくことは、取引を行う上でとても重要です。特に損切り注文は、リスク管理として必ず入れなければいけませんが、ポジションの数が多い場合などは、手動で行うのが大変な場合もあるでしょう。
easyMarketsのウェブプラットフォームでは、ポジションを持つ際にリスク量に基づいて自動的にストップロスレートを計算し、設定する機能を提供しています。もちろんテイクプロフィットについても同様の機能が提供されており、トレーダーによっては非常に便利な機能と言えるでしょう。
損切り注文の入れ方自体はトレード手法により考え方は様々ですが、資金管理的な面から決定する方法の場合は有用な機能と言えますね。
easyMarketsの特徴と評判 〜メリットとデメリット〜
続いて、ウェブプラットフォームの独自機能以外でのeasyMarketsの特徴と評判を、メリットとデメリットから確認していきたいと思います。
完全固定のスプレッド
easyMarketsのスプレッドは、提供しているすべての口座タイプで完全固定制となっています。easyMarketsの完全固定制は、指標発表時や日付変更となるロールオーバ時間帯などでも開くことはなく、スプレッド幅は常に一定です。急に相場状況が変わるような場面でもスプレッドが広がらないことは、安定した取引を希望する方にとっては大きなメリットでしょう。
以下は、主要な通貨ペアでの各口座タイプのスプレッドです。
スタンダード | プレミアム | VIP | ||||
MT4 | ウェブ/アプリ | MT4 | ウェブ/アプリ | MT4 | ウェブ/アプリ | |
ユーロドル | 1.9pips | 2pips | 1.4pips | 1.5pips | 0.9pips | 1.2pips |
ポンドドル | 2.3pips | 2.4pips | 1.8pips | 1.9pips | 1.3pips | 1.7pips |
ドル円 | 2pips | 2.4pips | 1.8pips | 2.2pips | 1pips | 1.5pips |
easyMarketsのスプレッドは、MT4とeasyMarketsオリジナルのウェブ版/アプリ版プラットフォームでやや違いがあり、MT4の方がやや狭い設定となっています。
口座タイプは3種類
easyMarketsの提供する口座タイプは全部で3種類。基本的には口座タイプのランクが上がるほど狭いスプレッドで取引できますが、最小入金額が上がるようになっています。また各口座タイプの取引プラットフォームでMT4とウェブ/アプリが選択でき、それぞれで機能に違いがあります。
以下は各口座タイプの仕様一覧表です。
スタンダード | プレミアム | VIP | ||||
プラットフォーム | MT4 | ウェブ/アプリ | MT4 | ウェブ/アプリ | MT4 | ウェブ/アプリ |
最小入金額 | 25ドル | 2,000ドル | 1万ドル | |||
最大レバレッジ | 400倍 | 200倍 | 400倍 | 200倍 | 400倍 | 200倍 |
取引手数料 | なし | なし | なし | |||
スリッページなし | × | ○ | × | ○ | × | ○ |
固定スプレッド | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ストップロス自動設定 | × | ○ | × | ○ | × | ○ |
ゼロカット | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
初期入金ボーナス | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
ゼロカットやボーナスなどを除き、easyMarketsの独自機能はウェブ/アプリ版のみが対応していることに注意したいですね。
口座開設ボーナスと初回入金ボーナスを提供
easyMarketsでは、口座開設ボーナス(未入金ボーナス)として3500円を提供しており、入金なしでもトレードすることが可能です。新しい海外FX業者をお試しで利用したいという場合は多いかと思いますので、このようなボーナスを使ってノーリスクでトレードができるのは嬉しいですね。
また最大20万円の初回入金ボーナスを提供しており、以下の表のように入金額により段階的にボーナス割合は変化する形です。
入金額 | ボーナス割合 | 最小ボーナス額 | 最大ボーナス額 |
10,000円 ~ 50,000円 | 100% | 10,000円 | 50,000円 |
50,001円 ~ 100,000円 | 75% | 37,501円 | 75,000円 |
100,001円 ~ | 70% | 70,001円 | 200,000円 |
5万円までの入金に対しては100%入金ボーナスとなっており、もっとも高い割合でボーナスを受け取れます。さらに5万1円以上の入金に対しては75%入金ボーナス、10万1円以上の入金からは70%ボーナスと、段階的に割合が少なくなり、最終的なボーナスの最大金額は20万円ですね。
5万円を入金すれば100%の5万円がボーナスとして付与されますが、もし5万1円を入金すると75%の区分が適用され、付与されるボーナスは規約上は「37,501円」に減ってしまいます。サポートに連絡することでこのボーナス額は5万円以上になるように調整できますが、一応この制度は理解しておいた方が良いでしょう。
その他、easyMarketsの初回入金ボーナスでは以下の点にご注意ください。
- ボーナスそのものは出金できないが、取引で得た利益は出金可能
- ボーナスを受け取ってから取引を行う前に出金した場合、出金額に応じてボーナスは削除される
- ボーナスを受け取ってから取引を行った以降に出金する場合、出金額に関わらずボーナスは全額消滅する
- ボーナスを受け取ってから30日以内に1回以上の取引が完了していない場合は、ボーナスは消滅する
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入出金に銀行送金、bitwallet、STICPAYなどが使える
easyMarketsでは、世界各国のユーザーのために多くの入出金方法に対応しています。トレーダーにとっては、銀行送金(入金の場合は国内銀行送金、出金の場合は海外銀行送金)、クレジット/デビットカードのほか、bitwalletやSTICPAYなど利便性の高いオンラインウォレット/決済サービスが使える点は嬉しいですね。
ゼロカットにより追証なし
海外FXの大きな魅力とも言えるゼロカット(マイナス残高保護)ですが、もちろんeasyMarketsも対応しています。
ゼロカットとは、相場の急変動などにより口座内の証拠金(残高とボーナスの合計)がマイナスになった場合でも、FXブローカーがマイナス分をリセットしユーザーには追証を求めない制度のことですね。ゼロカットがあることにより、レバレッジをかけた大胆な取引も可能になります。
easyMarketsではゼロカットのほか、ウェブプラットフォームを利用する場合はdealCancellationやフリーズレート、そしてストップロス自動設定などの多彩なリスク管理サービスがされているので、有効に活用したいですね。
スリッページなし
easyMarketsのウェブプラットフォームでは、スリッページがなく注文した価格で約定することができます。
スリッページとはいわゆる注文が「滑る」ことで、注文した価格から数pipsずれた価格で約定されることを指します。一般的にスリッページは、相場に十分な流動性がある場合はほとんど起こりませんが、流動性が低い時間帯や大きなボラティリティが出ているタイミングで起こりやすくなり、インターネット通信環境などの物理的な要因も影響する場合があります。
注文した価格で約定できることは、安定した取引のために重要な要素ですね。easyMarketsではスキャルピングは禁止していないため、スキャルピングを行うトレーダーにとっても良い条件ではないでしょうか。
スプレッドは狭くはない
easyMarketsでは3つの口座タイプを提供していますが、口座のランクが上がるほどスプレッド幅が狭くなり、より有利に取引できるようになります。しかし、よりスプレッドの狭い口座タイプを利用する際には、最低入金額の条件をクリアしなければいけません。
スタンダード口座は25ドルの入金から利用できますが、ドル円のスプレッドはMT4で2pips、ウェブプラットフォームなどで2.4pipsと決して狭い水準ではありません。
プレミアム口座は2,000ドルの入金から利用でき、ドル円のスプレッドはMT4で1.8pips、ウェブプラットフォームなどで2.2pipsです。
最もスプレッドが狭いVIP口座は1万ドルの入金から利用でき、ドル円のスプレッドはMT4で1pips、ウェブプラットフォームなどで1.5pipsとなっています。
easyMarketsの特徴的な機能はウェブプラットフォームでのみ利用可能なので、そのメリットを活かしたい場合は、このようなスプレッドの広さは多少は目を瞑らないといけないかも知れませんね。
easyMarketsの利用をおすすめする相性の良いトレーダー
多様な特徴とメリットのあるeasyMarketsですが、利用をおすすめする相性の良いトレーダーについて見ていきたいと思います。
easyMarkets独自の機能を使って取引してみたいトレーダー
一般的に海外FX業者の特徴としては、ボーナスキャンペーンや低スプレッド、そして約定力などが挙げられます。しかしeasyMarketsではまったくと言って良いほど別の切り口から特徴を示しています。
取引をキャンセルできる「dealCancellation」や、値動きを数秒止める「フリーズレート」のほか、相場状況に関わらない完全固定のスプレッドなど、easyMarketsらしさがあふれる特徴が多くありますね。
こうした個性的なサービスは万人受けするものではないかも知れません。しかし、こんなサービスを待っていた、と思うトレーダーは確実にいるのではないでしょうか。
信頼性の高い海外FX業者で取引したいトレーダー
easyMarketsは、2001年設立の老舗海外FX業者です。この20年の間には相場の上でも大規模な変動が定期的にあり、そのたびに廃業に追い込まれた業者も少なくありません。しかし、その過程を経ながらもeasyMarketsは安定したサービスを提供してきており、その実績と資金力には高い信頼性があると言えるのではないでしょうか。
大手レビューサイトのFPAにもeasyMarketsは登録されており、165レビューで3.011点となっています。ちなみに優良海外FX業者で知られるXMは、654レビューで3.062点。レビュー数が違うので単純に比較はできませんが、世界のユーザーレビューとしてもeasyMarketsは十分に支持を得ていると判断できます。
まとめ
easyMarketsは2001年設立の古参ブローカーですが、他に類を見ない革新的な独自機能を提供していることが最大の魅力でしょう。今回は紹介できなかったサービスの中にも、バイナリーオプションに似た「easyTrade」や、バニラオプションなどのオプション取引も可能で、さらにはビットコイン建て口座のリリースもされているなど、幅広い取引スタイルに対応しています。
多彩な機能が特徴のeasyMarketsですが、口座開設ボーナスや初回入金ボーナスなどのおなじみのサービスも提供しており、日本語対応もされているので比較的利用しやすい海外FX業者と言えます。ただ海外FX自体が初めてというトレーダーや、まだあまり海外FXの経験がないというトレーダーは、当サイトの海外FX業者総合ランキングなどを参考に、より信頼性の高い海外FX業者を選ぶようにしましょう。
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