HotForexは2010年に設立され、10年以上の運営歴がある海外FX業者です。HotForexを含むHF Marketsグループは、業界アワードの受賞歴の多さや、ユーザーレビューの高さで知られており、安心して使えるブローカーの1社と言えるでしょう。
取引環境も安定しているHotForexですが、スプレッドは平均よりも狭い傾向にあります。それだけではなく、ボーナスによるキャッシュバックやロイヤリティプログラムを活用することで、実質的な取引コストはさらに低減が可能と言うのも嬉しいポイントですね。
そこで本記事ではそんなHotForexのスプレッドの特徴について、他業者との比較を通して詳しく解説したいと思います。ボーナスを利用した実質スプレッドの削減方法にも触れていますので、ぜひ確認してみてください。
スプレッドを含めたHotForexの全体的な特徴や評判、メリット・デメリットについては下記の記事にまとめています。
HotForexのスプレッドの特徴
最初にHotForexのスプレッドについて、基本的な特徴から見ていきましょう。
HotForexは、すべての口座タイプで変動制スプレッドを提供
スプレッドには、相場状況によってスプレッド幅が変わる変動制と、基本的にスプレッド幅が変わらない固定制の2種類あります。
提供する口座タイプが多い海外FX業者では、その中に固定制スプレッドの口座タイプが含まれている場合もありますが、HotForexの口座タイプはすべて変動制となっており、相場状況に応じて最適のスプレッド幅で取引することができます。
変動制スプレッドのメリットは、世界の主要市場が開場している時間帯なら、比較的安定して狭いスプレッドで取引できるところにあります。日本時間で言うと、朝から深夜まで(東京市場が開場する前の8時台ほどから、ニューヨーク市場までの時間)ですね。
その反面、サーバー時間で日付が変わる時間帯(日本では早朝の時間帯)や、注目される指標発表時などはスプレッドが急に広がる場合もあるため、注意が必要です。
HotForexには複数の口座タイプがあるが、スプレッドタイプは大きく分けて2種類
HotForexには複数の口座タイプがあります。実際に提供されるスプレッドは口座タイプによってその時々の違いはありますが、平均スプレッド幅としては以下のように2タイプに分けられます。
通常スプレッドの口座タイプ | スプレッドが狭い口座タイプ | |
口座タイプ | ○マイクロ口座 ○プレミアム口座 ○AUTO口座 | ○ゼロスプレッド口座 |
スプレッドの例 | ユーロドル:1.2pips ドル円:1.7pips | ユーロドル:0.1pips ドル円:0.2pips |
通常スプレッドの口座タイプには何種類かありますが、スプレッド幅は基本的に同じです。口座タイプの選択時は、スプレッドの違いは考慮しなくて良いでしょう。
ゼロスプレッド口座の取引手数料と、低スプレッド対応銘柄について
ゼロスプレッド口座は、スプレッド幅が狭い代わりに取引手数料が必要です。取引手数料は以下のように分けられています。
1ロット往復取引時の手数料 | 6ドル | 8ドル |
対象通貨ペア | USDJPY / EURUSD / GBPUSD / AUDUSD / USDCAD / USDCHF / EURJPY / GBPJPY | 左に記載以外のマイナー/エキゾチック通貨ペア |
また注意点として、HotForexのゼロスプレッド口座の低スプレッドは、FX通貨ペアのみが対応していることがあります。それ以外の金属やエネルギーなどの商品では、取引手数料がない代わりに、ゼロスプレッド口座もプレミアム口座などと同じスプレッドが適用されます。
バランスの良いスプレッドを提供
HotForexのスプレッドの特徴として、バランスの良さが挙げられるでしょう。例えば取引機会の多いメジャー通貨ペアのスプレッドを見ると、際立ってスプレッド幅が狭い通貨ペアがあるかわりに、スプレッド幅が広めの通貨ペアもある、と言うことはなく、どの通貨ペアも平均的に狭めのスプレッドが提供されています。
特定の通貨ペアにこだわらず、色々な通貨ペアを取引するようなトレーダーにとっては、HotForexのスプレッドは使いやすいと言えるでしょう。
口座タイプごとのスプレッド
ここからは、HotForexで提供されているスプレッド幅について、口座タイプと通貨ペアごとに確認していきましょう。
プレミアム口座のスプレッド一覧
HotForexのプレミアム口座は、スタンダード口座の位置付けの口座タイプです。同じスプレッド幅のタイプとしてマイクロ口座やAUTO口座もありますが、今回は代表してプレミアム口座のスプレッドをメジャー通貨ペアと取引機会の多いクロス円通貨ペアで見ていきましょう。
(以下のスプレッドの単位はすべてpipsです)
メジャー通貨ペア
EURUSD | 1.2 |
GBPUSD | 1.7 |
USDJPY | 1.7 |
AUDUSD | 1.5 |
USDCAD | 1.8 |
USDCHF | 1.8 |
クロス円通貨ペア
EURJPY | 1.6 |
GBPJPY | 2.9 |
AUDJPY | 2.3 |
CADJPY | 2.3 |
CHFJPY | 2.7 |
NZDJPY | 1.8 |
SGDJPY | 2.8 |
ZARJPY | 3.7 |
ゼロスプレッド口座のスプレッド一覧
ゼロスプレッド口座はECN方式の口座タイプであり、非常に狭いスプレッドでの取引が可能です。メジャー通貨ペアと取引機会の多いクロス円通貨ペアで、平均的なスプレッド幅を見ていきましょう。
メジャー通貨ペア
EURUSD | 0.1 |
GBPUSD | 0.3 |
USDJPY | 0.2 |
AUDUSD | 0.3 |
USDCAD | 0.5 |
USDCHF | 0.9 |
クロス円通貨ペア
EURJPY | 1 |
GBPJPY | 0.5 |
AUDJPY | 0.7 |
CADJPY | 0.9 |
CHFJPY | 1.3 |
NZDJPY | 0.8 |
SGDJPY | 1.2 |
ZARJPY | 0.7 |
HotForexと他業者とのスプレッド比較
続いて、HotForexと主要な他業者とのスプレッド幅を、メジャー通貨ペアで比較してみたいと思います。
スタンダード口座のスプレッド比較
まずは各社のスタンダード口座(またはそれに相当する口座タイプ)を比較してみます。
HotForex | XM | GemForex | FBS | Axiory | TitanFX | iForex | |
EURUSD | 1.2 | 1.7 | 1.6 | 1.1 | 1.3 | 1.2 | 0.7 |
GBPUSD | 1.7 | 2.4 | 2.2 | 0.9 | 1.5 | 1.57 | 1 |
USDJPY | 1.7 | 1.6 | 1.6 | 2 | 1.3 | 1.33 | 0.8 |
AUDUSD | 1.5 | 1.9 | 1.5 | 0.8 | 1.7 | 1.52 | 0.8 |
USDCAD | 1.8 | 2.2 | 2 | 3 | 2 | 1.55 | 2 |
USDCHF | 1.8 | 2.1 | 1.9 | 7 | 1.7 | 1.92 | 1.5 |
HotForexのプレミアム口座は、ドル円などのスプレッドはやや広めですが、メジャー6通貨ペアですべて1pips台と言うバランスの良さが特徴となっています。
ECN口座のスプレッド比較
続いて、HotForexのゼロスプレッド口座と各社のECN口座(またはそれに相当する口座タイプ)を比較してみましょう。
ECN口座では、スプレッドとは別に取引手数料がかかりますので、まずは1ロットあたりの往復取引での取引手数料を比較してみます。
HotForex | XM | FBS | TitanFX | Axiory | |
往復取引手数料 | メジャー通貨ペアは6ドル、それ以外の通貨ペアは8ドル | 10ドル | 6ドル | 7ドル | 6ドル |
手数料のpips換算 | 0.6pips/0.8pips | 1pips | 0.6pips | 0.7pips | 0.6pips |
続いて、メジャー通貨ペアでの各社のスプレッドを比較します。カッコ内は、取引手数料をスプレッドに換算した場合の総スプレッドです。
通貨ペア | HotForex | XM | FBS | Axiory | TitanFX | GemForex | iForex |
EURUSD | 0.1(0.6) | 0.1(1.1) | 0.0(0.6) | 0.3(0.9) | 0.2(0.9) | 0.3 | 0.7 |
GBPUSD | 0.3(0.9) | 0.3(1.3) | 0.5(1.1) | 0.5(1.1) | 0.57(1.27) | 1.3 | 1 |
USDJPY | 0.2(0.8) | 0.1(1.1) | 0.3(0.9) | 0.3(0.9) | 0.33(1.03) | 0.3 | 0.8 |
AUDUSD | 0.3(0.9) | 0.4(1.4) | 0.3(0.9) | 0.6(1.2) | 0.52(1.22) | 0.3 | 0.8 |
USDCAD | 0.5(1.1) | 0.5(1.5) | 0.6(1.2) | 0.8(1.4) | 0.55(1.25) | 0.8 | 2 |
USDCHF | 0.3(0.9) | 0.4(1.4) | 0.5(1.1) | 0.4(1.0) | 0.92(1.62) | 0.3 | 1.5 |
※表にあるGemForexのノースプレッド口座と、iForexのエリート口座はECN口座ではありません。今回は低スプレッドの口座比較として参考までに記載しています。
また、今回比較した5社のECN口座の平均スプレッド(取引手数料込み)は以下のようになりました。
通貨ペア | HotForex | 5社平均 |
EURUSD | 0.6 | 0.82 |
GBPUSD | 0.9 | 1.14 |
USDJPY | 0.8 | 0.76 |
AUDUSD | 0.9 | 1.12 |
USDCAD | 1.1 | 1.3 |
USDCHF | 0.9 | 1.02 |
ECN口座の比較でも、HotForexは全体的に平均値以下のスプレッドを提供していることがわかりますね。メジャー通貨ペアで満遍なくチャンスを狙うようなトレーダーにとっては、HotForexのゼロスプレッド口座は使いやすい口座の1つかも知れません。
ボーナスを利用した取引コスト削減方法
全体的に狭めのHotForexのスプレッドですが、ボーナスやキャンペーンを利用することで、さらに実質コストを下げることが可能です。ここからは、2通りの取引コスト削減方法について見ていきます。
100%スーパーチャージボーナスを利用する方法
100%スーパーチャージボーナスは、取引口座タイプとしてMT4のプレミアム口座を選択した場合にのみ受け取れます。初回入金が対象で、最大5万ドルまでの100%ボーナスと言う派手さはありますが、残高がなくなるとボーナスも自動的に消滅してしまうため、ボーナスを証拠金の感覚で使うことはできません。
100%スーパーチャージボーナスの最大のメリットは、キャッシュバックが付いていることにあります。キャッシュバックの上限は8,000ドルで、2分以上ポジションを保有し利益が出た取引に対して、1ロットあたり2ドルが出金可能な残高として返ってきます。
この条件をpipsに換算すると、1ロット(10万通貨)の取引につきおよそ0.2pipsのコスト還元になりますね。少々条件はありますが、活用してみたいボーナスではないでしょうか。
ロイヤリティプログラムを利用する方法
HotForexのロイヤリティプログラムは、1ロットの取引ごとにステータスに応じたポイント(HotForexバー)を獲得でき、貯まったポイントを現金かサービスに交換できると言うキャンペーンです。
ステータスは4段階あり、昇格条件と獲得できるHotForexバーは以下の通りです。
ステータス | HotForex レッド | HotForex シルバー | HotForex ゴールド | HotForex プラチナ |
昇格条件 | 登録時点のステータス | アクティブな取引日が31日間に達した場合 | アクティブな取引日が62日間に達した場合 | アクティブな取引日が105日間に達した場合 |
獲得できるHotForexバー | 1ロットあたり6本 | 1ロットあたり8本 | 1ロットあたり10本 | 1ロットあたり12本 |
表にある「アクティブな取引日」とは、取引を行った日を指します。口座への入出金などは、アクティブな取引に含まれません。
また、HotForexバーの換算レートは「35本=1ドル」になります。現金に交換する場合、最低1,000本から交換可能です。
HotForexバーが1,000本の場合、約28ドルになります。最高位のプラチナステータスで1,000本のバーを獲得するには、およそ83ロットの取引が必要です。この場合、1ロットあたり約0.33ドルのキャッシュバックになり、pipsに換算するとおよそ0.03pipsの削減となります。
ロイヤリティプログラムによる実質コストの削減はささやかな量にはなりますが、取引するだけでバーを貯められるので、ユーザーにとって損のないキャンペーンと言えるでしょう。
HotForexのスプレッド確認方法
HotForexのスプレッドを確認するには、HotForex公式サイトから行う方法と、MT4/MT5から行う方法があります。公式サイトでは平均的なスプレッド、MT4/MT5からではリアルタイムスプレッドを確認できます。
公式サイトから確認する方法
HotForex公式サイトからスプレッドを確認するには、サイト上部にあるメニューから「商品」→「フォレックス」と進みます。
ページ中程に通貨ペアの仕様表が表示されていますので、確認したい通貨ペアをクリックします。
HotForexの主な口座タイプであるプレミアム口座、マイクロ口座、ゼロスプレッド口座、AUTO口座のスプレッドが確認できます。
MT4/MT5から確認する方法
MT4/MT5からリアルタイムスプレッドを確認するには、気配値表示の項目部分を右クリックし、メニューの中にある「スプレッド」を選択します。
気配値の買値と売値の横にリアルタイムスプレッドが追加されます。
数値はpipsではなくpointで表示されていることにご注意ください。もし「12」と表示されていたら「12point=1.2pips」となります。
HotForexスプレッドの注意点
HotForexのスプレッドは変動制のため、時間帯やタイミングによっては一時的または瞬間的にスプレッドが広がる場合があります。
スプレッドが広がりやすい時間帯はだいたい決まっており、サーバー時間で日付変更となる日本時間の早朝(冬時間は7時前後、夏時間は6時前後)ですね。この時間帯は、主要市場であるニューヨーク市場が閉場し、東京市場もまだ開場しない時間帯になるため取引量が少なくなりがちです。さらにFX業者各社がロールオーバー(日付をまたいでポジションを持ち越すこと)の処理のため、取引できない時間が発生することもあり、その数分間は特にスプレッドが広がります。
また、注目される指標発表時や政治的なイベントのタイミングでは、市場のボラティリティが大きくなり、約定力の低下(スリッページの発生)やスプレッドの拡大が見られる場合があります。こうしたタイミングでの取引も、十分に注意しましょう。
まとめ
HotForexは、特定の通貨ペアで狭いスプレッドを提供していると言うよりも、全体的に平均以下のスプレッドを提供しているバランス型のブローカーと言えるでしょう。ECN口座であるゼロスプレッド口座では、メジャー通貨ペアで1ロットあたり片道3ドルと言う手数料の低さも魅力ですね。
HotForexはライセンス取得や受賞歴の多さでも信頼性がありますので、興味のあるトレーダーは口座開設などを検討してみてはいかがでしょうか。
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