2013年に設立し、現在はバヌアツ金融サービス委員会などのライセンスを取得して運営している海外FX業者VirtueForex。設立時は機関投資家などだけを相手に営業していたブローカーですが、最近では一般の個人投資家向けにもサービスを提供しています。NDD方式による透明性の高い取引環境、最大777倍のレバレッジ、さらには1,000万円までの100%入金ボーナスといった豪華キャンペーンなど、海外FXならでは魅力が詰まった業者と言えますね。
しかし、過去にはライセンスを取得せず営業していた期間があり、具体的な出金拒否のレビューなどはないものの、「怪しい海外FX業者」として語られることが多いのが現状です。そのため、初心者にはややおすすめしにく芋のの、海外FX経験のあるボーナスハンターには一考の余地がある業者だと言えるでしょう。
そこで本記事ではそんなVirtueForexについて、メリットやデメリット、評判などを含めて業者の概要を分かりやすく解説したいと思います。
海外FX業者VirtueForexについて
VirtueForexは2016年から個人投資家向けにサービスを開始し、さらに2020年ごろから本格的な日本語対応を行なっている海外FX業者です。しかし、日本での露出が増え始めた時期には、公的なライセンスを取得しておらず、運営会社の実態も不明、それにも関わらず「お客様満足度No.1」のような賑やかし文句が公式サイトに掲げられていたため、信頼性という点では低い状態が続いていました。
しかしながら現在(2021年6月)では、公式サイト内で取得ライセンスや利用規約などを掲示し、根拠がよくわからない宣伝文句も影を潜めているため、FX業者としての信頼性について最低限の水準はクリアしつつあると言えるでしょう。
それでも実績が浅いことは否めず、記事の冒頭にも記載した通り、海外FX初心者には全面的におすすめできる業者ではありません。ある程度海外FXでの経験があり、VirtueForexのメリットとデメリットを把握し、上手に利用できるトレーダーであれば利用を検討しても良いでしょう。
VirtueForexの特徴と評判 〜メリットとデメリット〜
ここからはVirtueForexの特徴について、メリットやデメリットを確認していきたいと思います。
スタンダード口座とスーパーボーナス口座の2種類
VirtueForexでは、下記のような「スタンダード口座」と「スーパーボーナス口座」と言う2種類の口座タイプを提供しています。
口座タイプ | スタンダード口座 | スーパーボーナス口座 |
口座通貨 | JPY/USD | JPY/USD |
最低入金額 | 1万円 | 1万円 |
最大レバレッジ | 500倍 | 777倍 |
メジャー通貨のスプレッド | 1.6pips〜 | 1.2pips〜 |
取引手数料 | 無料 | 無料 |
最小ロット数 | 0.01ロット(1,000通貨) | 0.01ロット(1,000通貨) |
1ポジションあたりの最大ロット数 | 1,000ロット | 50ロット |
マージンコール水準 | 120% | 120% |
ロスカット水準 | 90% | 90% |
ボーナス | なし | あり |
続いて、各口座タイプの概要を確認していきましょう。
スタンダード口座
VirtueForexのスタンダード口座は、一般的な海外FXのスタンダード口座相当のスペックとなっていますが、1ポジションあたりの最大ロット数が1,000ロットと大きい点が特徴的ですね。
スキャルピングや同一口座内の両建ては可能となっており、MT4を使用して裁量トレードからEAによるシステムトレードまで行うことができます。ただし、VirtueForexの大きなメリットである入金ボーナスには対応していないため、その点は注意が必要でしょう。
スーパーボーナス口座
スーパーボーナス口座は、2020年12月から提供されている口座タイプです。その名の通り、入金ボーナスに対応していると言う点が非常に大きなメリットですね。
スタンダード口座に比べてスーパーボーナス口座の方が、レバレッジが大きくスプレッドもやや狭いため、より好条件の口座タイプと言えるでしょう。VirtueForexで口座開設をする場合は、まずはこのスーパーボーナス口座から始めることをおすすめします。
1,000万円までの100%入金ボーナスを提供
VirtueForexを利用する上で最大のメリットと言えるのでが、豪華な入金ボーナスの提供でしょう。本入金ボーナスは、スーパーボーナス口座のリリースと合わせて2020年12月から開始された、比較的新しいキャンペーンになります。
100%入金ボーナスの主な特徴は以下のような感じですね。
- 1,000万円までの100%入金ボーナス
- ボーナス自体は出金できない
- 利益分は自由に出金可能
- 出金した場合は、出金額を問わずボーナスは全額消滅する
- ビットコイン・イーサリアムの換金目的を防ぐため、入金から14日以内は出金はできない
- クッション機能付きのボーナス
最大1,000万円という上限額は、他の海外FX業者と比較してもかなり高額で、これは非常に魅力的と言えるでしょう。さらにボーナス自体が有効証拠金の中に含まれるクッション機能付きのため、例えば万が一損失により入金額以上の損失が出たような場合でもボーナス分で取引継続が可能であり、この点も大きなメリットと言えます。
このようなクッション機能のあるボーナスで、最大1,000万円までの100%入金ボーナスという条件は、数ある海外FX業者の中でも破格の豪華さと言えますね。
最大レバレッジは777倍。ゼロカットにも対応
VirtueForexの最大レバレッジは、スーパーボーナス口座での777倍(スタンダード口座では500倍)となり、十分に高い口座レバレッジを提供しています。ただし、スーパーボーナス口座では、証拠金が300万円を超えるとレバレッジが300倍に規制されますので、その点は注意が必要ですね。とはいえ他の業者ではそれ以上にレバレッジ制限があることも多いため、それほどデメリットとは言えないでしょう。
またVirtueForexではゼロカットにも対応しており、ゼロカットの利用違反と見なされるような取引を行わない限り、ユーザーは入金額以上の損失を追うことはありません。
NDD方式による透明性の高い取引環境
VirtueForexではNDD(ノンディーリングデスク)方式を採用しており、ディーラーが取引に介在せず、価格操作の心配のない環境でトレードすることが可能です。
またレートは、世界有数の16行のリクイディティプロバイダーから最適のものを抽出し、顧客に提示されます。
そういう意味でVirtueForexの取引環境は透明性・公平性が高いと言えるでしょう。
FX通貨ペアでは34種類、仮想通貨も13種類のペアで取引可能
VirtueForexにおける各ジャンルでの取り扱い銘柄数をまとめると以下のようになりますね。
- FX通貨ペア:34種類
- CFD(株価指数):13種類
- メタル:4種類
- 仮想通貨:13種類
上記のように取り扱い銘柄は比較的豊富で、FX通貨ペアや株価指数など合計64種類の取引が可能です。中でも仮想通貨銘柄も比較的多く、13種類のペアが取引可能となっています。
公式サイト・カスタマーサポートともに日本語対応
VirtueForexの公式サイトは、十分に日本語化がされており、また口座開設する際の判断に必要な情報もある程度は記載されているので、分かりやすさとしては合格点と言えるのではないでしょうか。
そして、カスタマーサポートも日本語対応をしています。回答まで少し時間がかかる場合もありますが、分からないことがあっても気軽に問い合わせることができます。
入出金で手数料がかかる
VirtueForexを利用する際の大きな注意点になるのが、入出金時にかかる手数料です。以下は、VirtueForexが対応している入金・出金方法の一覧です。
入金方法 | 手数料 | 口座への反映時間 |
国内銀行振込 | 4,500円 | 24時間 |
クレジットカード決済(VISA/MasterCard/AmericanExpress/Diners/Discover) | 8% | 24時間 |
海外電信送金 | 無料 | 72時間 |
ビットコイン/イーサリアム | 無料 | 24時間 |
出金方法 | 手数料 | 反映時間 |
海外電信送金 | 35ドル | 72時間 |
※最低入金額、最低出金額ともに1万円
多くの海外FXで、口座への入出金にかかる手数料は無料となっている場合が多いですが、VirtueForexでは手数料がしっかり取られてしまいますね。また、利便性の高いbitwalletやSTICPAYといったオンラインウォレット・決済サービスでの入出金に対応していない点も、デメリットと言えるでしょう。
国内銀行送金に対応していながらも、海外送金レベルの手数料が必要であったり、クレジットカード入金でも即時口座反映の表記がないことから、VirtueForexでは送金体制が十分にできていないような印象を受けますね。手数料無料の入金方法は無いと言ってよい(海外電信送金では送金手数料、仮想通貨送金ではマイニング手数料がかかる)ため、入金する場合は、金額に応じて方法を使い分けるしかありません。
国内銀行振込かクレジットカード入金を選択する場合、5万6,250円未満の入金の場合は、クレジットカード入金の方が手数料が安くなります。少額入金の場合はクレジットカード、高額入金の場合は国内銀行振込のように使い分ける方が良いですね。
低スプレッド口座の提供はなし
VirtueForexの口座タイプは、スタンダード口座とスーパーボーナス口座の2種類があり、それぞれで性質が違いますが、いずれも一般的な海外FXでのスタンダード口座相当のスペックとなっています。ECN方式などの低スプレッド口座の提供や、取引規模の小さいマイクロ口座系の口座タイプなどの提供はなく、選択肢としては少ないと言えるでしょう。
ただし、追加口座としては合計4つ作成することができ、最大で5つの口座を使い分けることは可能です。
取引プラットフォームはMT4のみ
VirtueForexが対応するプラットフォームはMT4のみで、MT5やその他プラットフォームには対応していません。
MT4は高性能なプラットフォームで、PCからモバイル環境にまで対応可能ですが、MT5などで専用のインジケーターやEAを使っている場合は注意した方が良いでしょう。
顧客の資金は分別管理のみ
VirtueForexでの顧客の資金管理方法は、分別管理のみです。(公式サイトでは、信託保全も行なっているような書き方もしているため紛らわしいのですが、行なっているのは分別管理のみになるので注意してください。)
分別管理とは、経営のための資金と、顧客から預かった資金を別の銀行口座で分けて管理することで、海外FXとしては一般的な方法です。
分別管理は信託保全とは違い、業者が破綻した場合に、顧客への資金の返還について法的な拘束力はありません。業者の破綻はそう起こるものではありませんが、あらかじめ注意が必要です。
信頼性の高い運営を行なっている期間がまだ短い
2021年6月現在のVirtueForexは、かつて言われていたほど怪しい海外FX業者という印象は薄くなってきていると言えるでしょう。
しかし、「普通の海外FX業者」と判断できる状態になってからの実績としては、まだまだ浅いのが現状ですね。ユーザーの口コミなども非常に少ないため、実際にVirtueForexがどう言う業者かは、使ってみないと分からない部分が多くあります。
VirtueForexの利用をおすすめする相性の良いトレーダー
いくつかのメリットを持ちながらも、不安な部分や使いづらい条件も多くあるため、VirtueForexは万人におすすめできる海外FX業者ではありません。最後に、VirtueForexの利用をおすすめできるトレーダーについて見ていきたいと思います。
リスクを把握した上で、入金ボーナスを活用して取引できるトレーダー
VirtueForexで取引をする際の最大の動機は、最大1,000万円までの100%ボーナスという豪華キャンペーンに他なりません。そのため、ボーナス利用が前提の取引ができることが条件になるでしょう。
海外FXの経験があり、VirtueForexのリスクや仕様を十分理解していることはもちろんのこと、入金ボーナスを使い慣れており、活用方法も熟知しているトレーダーであることが望ましいですね。
まとめ
VirtueForexの高額な入金ボーナスキャンペーンは大きな魅力ではありますが、業者自体の信頼性がまだ十分に確認できている訳ではなく、さらに入出金でも手数料が必要になる場合があるので、利用のハードルは高いと言わざるを得ません。
ベテランの海外FXユーザーが、新規開拓に選択する分にはそれも一興かもしれませんが、経験の少ないユーザーにはなかなかおすすめできませんね。海外FXでより安全に取引したい場合は、当サイトが実施している様々なポイントで各業者を比較・ランキングしたおすすめ海外FX業者ページなどを参考に、上位の業者をぜひチェックしてみてください。
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