海外FXに挑戦してみたいけど、国内FXとの違いに戸惑ったり海外送金などのハードルの高さから、始める前から諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、海外FXには、完全無料で挑戦できる「デモ口座」があるため、このようなことを理由に利用を諦めてしまうのは、非常にもったいないことです。
一切お金がかからないことが強みのデモ口座ですが、FXトレードの第1歩を踏み出すためのきっかけはもちろんのこと、少し視点を変えた活用方法もあります。本記事ではそんな海外FXのデモ口座について、メリットやデメリット、そして実際の開設方法の例などを、分かりやすく説明したいと思います。
海外FXのデモ口座とは
ほぼすべての海外FX業者で、実際のお金で取引を行うリアルトレードの口座以外に、お金を使わずに取引の練習ができるデモ口座を提供しています。
デモ口座には、本番さながらの環境で取引の練習ができることや、勝っても負けても一切お金がかからないこと、そしてメールアドレスなどの登録だけで、簡単に口座開設を行えるなどの特徴があり、まずは試しにFX取引に触れてみたい、という人にぴったりの選択肢と言えるでしょう。
デモ口座のメリット
ここからは、具体的なデモ口座のメリット、そしてデメリットを見ていきましょう。まずは、デモ口座のメリットから確認したいと思います。
MT4/MT5を使って、リアル口座とほぼ同じ環境でデモトレードができる
海外FXのデモ口座では、取引プラットフォームであるMT4またはMT5にデモ口座専用アカウントでログインして練習を行います。デモ専用の取引環境が用意されているわけではなく、リアルタイムで動いているチャートを見ながら、リアルトレードと同じような形でデモトレードができるというわけですね。
また、トレード履歴や損益についても、リアルトレードと同じようにMT4/MT5に履歴が記録されますので、成績の振り返りも十分に行えます。
簡単・無料で口座開設できて、身分証明も必要なし
実際のお金を使うリアルトレード口座の場合は、口座開設にあたって身分証明書類や住所確認書類の提出(アップロード)が必要になります。
しかしデモ口座の場合、多くの手続きは必要ありません。基本的には、名前やメールアドレス、そして多少の口座設定を登録画面で行うだけで、簡単に口座開設できます。
デモ口座とリアル口座に共通して言えることですが、「口座開設費用」や「入会費」のようなものは、一般的な海外FX業者では存在しません。デモ口座の開設は、完全無料で行えます。
お金は一切かからないため、気軽にトレードに挑戦できる
デモ口座で使うお金は、現実とはまったく関係のないプレイマネーです。取引結果によって増減しますが、勝っても利益にならない代わりに、いくら負けても実際の損失はありません。
同時に、どれだけ大金で取引しても、実際の為替相場に影響を与えることはありません。完全に練習のトレードになります。
スマホでもトレードできる
MT4やMT5はAndroid版やiOS版もリリースされており、スマホやタブレットでも取引ができます。もちろん、スマホでデモトレードをすることも可能。PCを自由に見られない環境の人でも、少しの空いた時間を使ってFXを試してみることができます。
デモ口座のデメリット
続いて、デモ口座のデメリットを確認していきたいと思います。
実際のお金ではないので、緊張感に欠ける面がある
デモ口座のメリットはお金がかからないことと言いましたが、同じことがデメリットにもなり得ます。
デモ口座では、どれだけ負けても懐は痛まないため、緊張感を持ってトレードに取り組む姿勢を育てるのには不向きです。再現性のないトレードをする悪い癖がついてしまったり、または非現実的なロット数や手法で取引をして勝ち、自分は上手なトレーダーだと勘違いしたりなど、悪い意味で「デモトレードに慣れてしまう」可能性もありますね。
それならすぐリアルトレードをすれば良いかと言うと、そうでもありません。資金を失うリスクを持ったリアルトレードは、確かに緊張感がありますが、勝つ技術がない状態で臨めば、思うような結果は出しにくいと言えるでしょう。負け癖がつけば、結局はトレードをするための良い精神状態や緊張感を保つことが難しくなってしまいます。
そのため、デモ口座はあくまで技術を習得するための準備期間での練習に用いて、ある程度トレードの準備ができればリアルトレードに切り替えて、緊張感を持って実戦経験を積む、と言う使い分けが必要でしょう。
リアル口座とデモ口座では、提示されるレートが異なる場合がある
リアル口座でも、FX業者ごとにレートは異なる場合があります。FX業者のレート生成の方法は非常に複雑なのですが、レートを提示するリクイディティプロバイダーや、レートの選択方法に違いがあるためですね。
そして同じFX業者のリアル口座とデモ口座においても、参照している元となるレートが異なれば、配信するレートも微妙に違う場合があります。デモトレードでは現実と同じように動いているチャートでトレードが可能ですが、あくまで仮想のレートと割り切っておいた方が良いでしょう。
ただし、すべてのFX業者でリアル口座とデモ口座のレートが違う訳ではありません。例えば海外FX業者のAxioryやTitanFXなどでは、リアル口座とデモ口座で同じレートを配信しています。
デモ口座の活用方法
ここまでは、デモ口座のメリットやデメリットについて解説してきましたが、ここからは、それらを踏まえてデモ口座の活用方法を見ていきたいと思います。
メタトレーダーの使い方や、注文方法、ロット設定などに慣れる
海外FXでのトレード経験がない方の場合は、MT4やMT5の使用経験もない、と言う場合がほとんどではないでしょうか。取引ツールの使い方が分からないのに、実際の資金を投じてトレードをするのは、少し怖いですよね。取引数量を間違えてしまったり、決済したくても方法が分からなかったりするかも知れません。
また、FX取引に慣れたトレーダーでも、CFD商品や株価指数など、一度も売買した事のない銘柄を取引する場合はどうでしょう。FXとは取引数量の設定や、1ロットあたりの価格設定が異なる場合があるため、まずは練習をしてみたい、と言う場合もあるのではないでしょうか。
このようなトレードの準備段階と言えるタイミングにおいて、デモ口座は非常に役に立ちます。特に初心者の方は、取引数量の設定や、各種エントリー方法、各種決済方法を一通り試してみてから、実際のトレードに臨むことをおすすめします。
新しい手法、EAのフォワードテストに利用する
今まで経験のない取引方法や、使った事のないEAをいきなり実戦で使うのは、不安を感じる方も多いかも知れません。もちろん、取引ロット数を落として少額で取引してみる方法もありますが、そうしたフォワードテストでデモ口座を使うのも有効な方法です。
ただし、EAによってはデモ口座とリアル口座でバージョンを分けている場合もありますので、その点については事前に確認しておきましょう。
対象年齢以外のユーザーでもトレードの勉強ができる
海外FXの口座開設は18歳以上と決められている場合が多いです。しかしこれは、実際のお金を使うリアルトレード口座の話。デモ口座は身分証明書の提出は必要なく、リアルトレード口座の対象年齢以外の方でも、デモ口座を開設し、FXトレードに触れることが可能です。
デモトレードではプレイマネーを使って取引を行うので、「トレードゲーム」のような感じになるかも知れませんね。しかし、学生のうちからトレードの技術を磨いておけば、規定の年齢に達した後は、アルバイトよりもはるかに効率的にお金を稼げる可能性が生まれます。
【開設例】デモ口座でFXに挑戦してみる
ここからは、実際のデモ口座の開設方法を、スクリーンショット付きで見ていきましょう。今回は例として、当サイトの海外FX業者ランキングでも長年1位に君臨している、超メジャー海外FX業者XMのデモ口座開設方法を紹介します。
まずはこちらをクリックするか、XM公式サイトのトップから「デモ口座開設」をクリックしましょう。
ページを移動すると、デモ口座登録画面が表示されます。XMの場合、デモ口座登録で入力または選択をするのは、以下の3種類の情報ですね。
- 個人情報
- 取引口座詳細
- 口座パスワード
まず最初は「個人情報」の入力です。
下のお名前 (例)Taro | 登録者の名をローマ字入力します。 |
姓 (例)Yamada | 登録者の姓をローマ字入力します。 |
居住国 | 「Japan」が選択されているので、基本的にはそのままで大丈夫です。 |
都道府県・市 | お住いの都道府県、市をローマ字入力します。 |
コード | 日本の国番号「+81」が選択されているので、基本的にはそのままで大丈夫です。 |
電話 | 普段お使いの電話番号を入力します。 |
Eメール | 普段お使いのEメールアドレスを入力します。 |
希望言語 | プルダウンメニューから、普段話している言語を選択します。 |
上記の入力項目で特に重要なのは、「Eメール」です。デモ口座の申請後、ここで登録したEメールアドレス宛にログイン情報を記載したメールが届きますので、間違いのないように入力しましょう。
続いて、「取引口座詳細」です。
取引プラットフォーム | MT5またはMT4から選択します。基本的にはどちらを選んでも問題ありません。しかし1つの目安として、裁量トレードをしたい方はMT5、EAを使った自動売買をしたい方はMT4がおすすめです。 |
口座タイプ | スタンダード口座と、XM Zero口座が選べます。特に理由がない限り、スタンダード口座を選択すると良いでしょう。 |
口座の基本通貨 | EUR/USD/JPYの3種類から口座通貨を選択します。日本円で生活している方は、JPYを選ぶと良いでしょう。 |
レバレッジ | 口座レバレッジは1倍から888倍まで選択可能です。特に理由がない限り、1:888(888倍)を選択します。 |
投資額 | 1000円から500万円まで初期残高を選択できます。ご自身の金銭感覚や、実際に用意できる投資資金などを目安に選ぶと良いでしょう。 |
最後は「口座パスワード」ですね。
口座パスワードは、MT4/MT5から取引口座にログインする時に必要になります。小文字、大文字、数字の3種類を含むパスワードを設定しましょう。
すべての入力が終わったら、同意項目にチェックを入れて「デモ口座開設」をクリックします。
程なくXMから、登録メールアドレス宛に下記のようなメールが届きますので、内容を確認しましょう。
ここに口座IDと取引サーバーが記載されています。対象となる取引プラットフォーム(MT4またはMT5)をダウンロード&インストールした上で、先ほど設定したパスワードと合わせてMT4またはMT5から取引口座にログインし、取引を開始できます。
デモ口座で困った場合
最後に、デモ口座の使用にあたって、特に初心者には分かりにくさのあるトラブルとその解決法を紹介したいと思います。
チャートが動かない場合
デモ口座にはログインできているのにチャートが動かないという場合は、相場が休場してる可能性が高いです。
FXは24時間休みなく相場が動き、取引機会があるというメリットがあります。しかし、年中無休という訳ではありません。土日は相場が休場となりますし、クリスマスや年始も休場となり、取引は一切できません。
ログインそのものに失敗している場合は、もう一度、口座ID、取引サーバー名、パスワードを確認の上、ログインを試してみてください。特に取引サーバー名は、口座開設時に送られてきたメールに記載のサーバー名と、まったく同じものを選択しなければいけません。
注文を受け付けない場合
相場が休場の時間帯は、注文をすることができません。また、チャートが動いている時間帯であっても、指値/逆指値の注文の場合は、レートに近い価格での設定はできません。さらに、残高に対して大きすぎる取引ロットを設定した場合なども、注文は受け付けないため注意しましょう。
残高がなくなってしまった場合
取引の結果、残高が少なくなったり、なくなってしまって残高を増やしたい場合は、デモ口座を開設した海外FX業者のカスタマーサポートに問い合わせましょう。口座IDと希望する残高の金額を伝えれば、快く対応してくれます。
海外FXの場合はデモ口座ではなく口座開設ボーナスを使ったリアルトレードという選択肢もあり
ここまで海外FXのデモ口座活用方法について説明してきましたが、海外FXの場合は実はデモ口座のようにリスクなしで取引ができる場合があります。それが口座開設ボーナスを使った取引ですね。
口座開設ボーナスとは未入金ボーナスとも呼ばれ、口座を開設するだけで取引に利用できるクレジットが付与されるというもの。海外FX業者によって実施の有無や金額の差はありますが、これをうまく使えば入金することなくリスクのない状態でリアルトレードを行うことが可能です。
主要な海外FX業者の例をあげれば、GemForexで10,000~30,000円、FBSで100USD、XMで3000円、といった形で口座開設ボーナスが提供されています。これらの業者でまだ口座開設をしていない場合、新規開設により取引可能なボーナスが付与されますので、ぜひ有効活用しましょう。
まとめ
デモ口座の完全無料と言うメリットを活かせば、FXへの挑戦のハードルを下げてくれる良い機会になるのではないでしょうか。ただし、デモ口座に頼りすぎても、トレーダーとしては成長しにくくなる一面もあります。自身に合った一番良いデモ口座の使い方を探してみてくださいね。
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